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無人島で出会う~淡島マリンパーク~

沼津駅から海沿いを走り西伊豆へ車を走らせると“淡島”という小さな島を見つける事が出来る。

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淡島にはホテルや水族館があるが住所がない。
そう淡島は沼津にある無人島なのだ。

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姉妹のみかんのカタチ~森幸農園~

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沼津アルプスのふもとにはみかん農家が広がる。
その中の一つ森幸農園。

お気に入りの場所は農園の上の方から見える海。

“本当すごい良い眺めなのよ”
と連れて行ってくれた。

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遊び心を詰め込んだ陶芸作品~クラフトA~

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“自分っぽく作ってみたい。わたしちょっとふざけてるの”

レシピがなく同じものは作らない。
こんな感じって融液などもブレンドしていくから同じものは二度できない。
それに寒いときはやらないし、やりたくない時はやらない。

そんなLot.nにも並ぶ“クラフトA”の浜崎亜津子さんの作品は
どれも思わず手に取ってみたくなる。

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形が綺麗な作品にも色が美しい作品にも
いびつな形(こういうと語弊があるのかもしれないが)にも愛着が湧く。

たとえば、箸置きはお皿を作っている途中に割れた破片をみて、
手の込んだお皿だし、何かにならないかな?じゃあ足をつけて箸置きにしてみようか!
とひらめいて出来上がった。

そもそも浜崎さんが陶芸作品を作り出したのは15年前。
小さいころからものを作るのが好きだった。
土物の食器も好きで作家ものを買いたかったが高かったので自分で作ることにした。

陶芸サークルに通いろくろの使い方を習得。
そのあとは独学で作品を作るようになった。

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“サークルに行った時も手びねりはせずに、ろくろから。
私はろくろを習いに来たんだからろくろを教えて~って先生のおじさんを困らせましたね(笑)”

自宅を改造して窯を作り。
子どもも小さかったので最初は昼は働きながら、子どもを寝かしつけた夜や休みの日を利用して制作活動。
2年目くらいから陶芸ブームと独自のセンスは評判を呼び、下田の街で作品を売るようになった。
もっとも一番の理由は“物を作るだけだとたまってきちゃうし、お金もかかる”ということのようだが
そこには“自分の力でやりたい”という強い気持ちが見えた。

そして子どもが成人したのをきっかけに
陶芸活動だけでやっていこうと決心。
老後を考えて、自分の作れる間は作ろうと。

作品に対してのこだわりはあんまりないそう。
今日は土っぽいものを作りたいな~とか今日は磁器。
漫画チックなのもいいな。
と気分次第で作品が出来上がっていく。

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それが珍しく、バラエティ豊かな作品をたくさん作ってくれる。
TVで見たものとか、色の組み合わせなどがヒントになり
見たもの触れたものにインスピレーションを受け
そのままダイレクトに作品に表れてくる。

興味を持ったものや、いいなと思ったものにアレンジを加えて“自分っぽく”創りだしていく。

お皿を作る前も、作った後も、最中も常に刺激を受け作品を創りだしていく。
レシピがない創作活動は窯を開けた時がっかりする時もある。
でも浜崎さんは言う。

“決まりがないから、奥が深くておもしろい”

すべてが手作りですべてが違うから、
その浜崎さんのものづくりへの心意気と遊び心がふんだんに詰まった作品は
こっちまで面白い気分にさせてくれる。

≪クラフトA≫
下田市四丁目6-4
TEL:0558-22-2605

感じるままに楽しむところ~クレマチスの丘~

沼津インターチェンジから約15分の富士山のふもと、長泉には
アートと自然が融合した場所がある。
そこはこどもから大人まで楽しむことが出来る。

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クレマチスガーデンとを併設するヴァンジ彫刻庭園美術館、杉本博司が内装設計を手掛けたIS PHOTO MUSEUM、
そして去年リニューアルオープンをしたベルナール・ビュフェ美術館・ビュフェこども美術館、井上靖文学館
から構成されるクレマチスの丘。

さらに地元の野菜や魚を中心に,素材の味わいを楽しめる洗練されたイタリア料理のリストランテ プリマヴェーラ、会席からお茶まで楽しめる日本料理テッセン、
明るく開放的なオープンテラスを持つチャオチャオ、そして2013年にオープンしたツリーハウスもある。

ミュージアムショップやガーデニングショップもあり、
ショッピングも充実しているクレマチスの丘。
一日いても飽きない。
楽しみ方は幾通りもある。

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どうしても美術館というと
知識がないと、、、と敷居が高く感じてしまう場合もあるかもしれない。

広報の土屋さんにクレマチスの丘を案内してもらっている時に
こんなことをおっしゃっていたことを思い出した。

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“わからなくていい。自分が観て、感じてそれを持ち帰ってほしいです。
これ好きだな、とかこれ嫌いだなとか、何でもいいんです。
アートがわからなくても、お庭で珍しい花を見つけた!とかでも。
クレマチスの丘のガーデナーさんの作業も面白いし、質問したら丁寧に答えてくれますよ”

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ベルナール・ビュフェ美術館の壁にも
そのようなことが書いてあった。

“感じる”こと“楽しむこと”を
純粋に受け入れることができる環境。

季節によって表情を変えるクレマチスの丘の楽しみ方。
冬はツーンと澄んだ空気を肌で感じながら、
太陽の暖かさを感じながらの庭園のお散歩。

春は待ってましたと言わんばかりに
花や新緑が目を楽しませてくれる。

夏には強い日差しの中で木陰が心地よい風を教えてくれるし、
秋には深くなりゆく植物たちと木の実など秋の実りを発見出来る。

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常設の作品も季節によって
環境によって感じ方が変わるし、
企画展によってずいぶん雰囲気も変わる。

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ヴァンジ彫刻庭園美術館は外にある作品はすべて触ることができ、
素材の手触り、温度など体でも感じることができる。
室内も広々としており、360度いろんな角度から見ることもできる。
また下の写真はこの美術館だけのために造られたもの。
ヴァンジがこの空間を気に入って作ったそう。

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入館の時に配られる「目でみて心でかんがえるヴァンジ彫刻庭園美術館」という冊子では
子供たちも分かるように、そして解説も順路もなく自由に楽しめる美術館をより感じられるように作られている。
そこには美術館の過ごし方も。
当たり前だけど、大きな声を出してはいけないとか、とっても貴重なものだから大切に扱うとか
そういうことを小さいころから感じられる環境というのは本当に良い。

ビュッフェこども美術館も木の優しいおもちゃたちが
子供たちの発想力を刺激する。

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クレマチスの丘はまさに、
大人は知識などに関係なく、子供のように純粋にアートを楽しみ、
子供は社会の大切なことを学びながら、感性を身に付けていく
そんな場所だ。

美術を楽しむことも
ガーデンを楽しむことも
ショップを楽しむことも
食事を楽しむこともできるクレマチスの丘は何度来ても
違った顔を見せてくれる。

そんなときに役にたつのが“年間パスポート”

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すべての美術館とガーデンに入ることができ、
ポイントもたまる。
さらには同伴者は無料、3人目からも200円引きとなる。
とってもお得なパスポートだ。
これがあれば今日天気がいいな~とか
少し時間があるのでお茶しようとかいろいろな使い方ができる。
ミュージアムショップも充実のラインナップで
玩具や絵本や子育て本も多いのでプレゼントにもぴったりだ。

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実は長泉町はクレマチスの苗のシェアが全国でも有数。
現在はそのクレマチスがガーデンに綺麗に咲いている。
一年を通じて庭園という‘アート’も楽しめる。

≪クレマチスの丘≫
静岡県長泉町東野クレマチスの丘(スルガ平)347-1
TEL:055-989-8787
http://www.clematis-no-oka.co.jp/main.php


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‘’漁師めし‘’を堪能できる宿~内浦:とさわや旅館~

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内浦漁港を目の前に立つとさわや旅館。
夏休みや春休みには多くの大学生でにぎわう場所だ。

20人~30人泊まれるとさわや旅館は
民宿よりもちょっと大きく旅館よりもアットホーム。

大学のサークルで1棟貸しをすることも良くあるそう。

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どこか懐かしさ漂う客室は
漁師町の親戚の家に来たような感覚になる。
畳が敷かれ、ちょっとした鏡台。
アルミサッシの窓から見える港。
決して派手さはないが“素のまま”が安心感を与える。

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大浴場は貸切。
波の音を気の知れた仲間や、家族とゆっくりお風呂につかるのは至福の時だろう。

今回お話しを伺った太田幸一さんの祖父が始めた旅館。
隣には大衆食堂もあり、食堂だけの利用も可能。
宿泊客の中には夜ご飯を食堂でアラカルトで頼む人もいるそう。

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メニューには、うつぼなど地域ならではのものある。

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店の前には生簀があり、食べるぎりぎりまで活きの良さを保っている。
“こだわりは生きたアジを使うこと。同級生に漁師の先輩や後輩もたくさんいますし、港も目の前なんでうちの料理はこじゃれたものではなくて「漁師めし」って感じですね”
材料もほとんどのものを地元で調達。旬のものを新鮮に味わえるように努力している。

地元の人にも利用してもらいたいと旅館を始めたころから食堂はあったそう。
“実はおじいさんはアイスクリームやをやったりお米屋をやったりチャレンジ精神旺盛な人。
最終的にこの形にたどり着いたそうです”

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その想いをお父さん、息子へと。
幸一さんは湯河原で調理の修行をし戻ってきた。
そして今は弟の祐司さんに教えながら兄弟で経営、家族みんなで切り盛りしているそう。

長年続く旅館だからこそ、思い出も残る。
毎年サークルで使ってくれる学生さんたちで顔見知りになったり、
何年か越しで来てくれたりするお客さんもいるそう。

自慢の漁師飯とアットホームな客室。
決して新しいわけではないが、無機質ではない
“あったかさ”がある場所で、自分だけの田舎をつくってみるのも良いだろう。

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≪とさわや旅館≫
沼津市内浦三津 88-15
TEL:055-943-2002
http://www.izunumazu-tosawaya.jp/index.html

●海の幸プラン~お料理グレードアップ!豪華海の幸に舌鼓!お一人様1匹の伊勢海老付
11,550円/人 【2人利用お部屋】和室8~10畳/バス・トイレ無
12,600円/人【2人利用お部屋】和室12畳(海側)/バス・トイレ付

●素泊まりプラン~自由気ままな海旅満喫お得な素泊まりプラン。
4,200円/人 【2人利用お部屋】和室8~10畳/バス・トイレ無
5,250円/人【2人利用お部屋】和室12畳(海側)/バス・トイレ付

写真:川上千絵

沼津の磯を楽しむ場所~磯料理伊豆海~

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富士山と駿河湾を横目に車を走らす。
沼津の街から30分ほど走ると、のどかな漁村風景が広がる。

昼時この景色を見ていると無性においしい魚が食べたくなる。

淡島のちょうど真ん前にある磯料理屋“磯料理伊豆海”に入ってみた。

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40年以上続くこのお店。
今は2代目のお父さんと一緒に
3代目の伊海正利さんがお店を仕切っている。

車で三津浜は約5分、内浦漁港は約10分という新鮮な魚が手に入る好立地。

看板メニューのおまかせ丼はその日に仕入れた魚によって変わる。
金目鯛の煮つけも人気だ。

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7年前から通っている地元三島のお客さんは毎回金目鯛の煮つけを食べるそう。
アジの養殖をしている内浦漁港から仕入れたアジのたたき定食はアジの新鮮さが伝わる。

立地条件から、釣りやダイビングに来た人、観光客も多く来るとのこと。
“ダイバーさんはよくいらっしゃいますよ。刺身定食の上を食べてきますね”

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刺身定食並みでこのボリューム。上を食べていくのも分かる。
定食につくあら汁も魚がしっかりと入っていて食べごたえがある。
カニ汁も人気だそう。
この他、山かけ丼や生シラスなどその時旬の海の幸をシンプルに味わえる品が並ぶ。
守り続けられた料理はもちろん時々新メニューを増やしたりもしているそう。

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“海がきれいで自然が多い。そこがいいところですね”
小さい時からこの地で生まれ育った正利さん。
口数が多い方ではない正利さんらしいシンプルな答えには
シンプルに海の幸を楽しむことが出来る“伊豆海”そのものに感じた。

4~6人が座れる座敷席とテーブル席はファミリーにも向いている。
落ち着いた雰囲気と、家庭的なアットホームな雰囲気が心地よい。
猟師町に来た感じを味わうことが出来る店内だ。
家族総出で店を切り盛りする姿、ひとなつっこい娘さんもかわいい。

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美味しい旬の魚をしっかりと味わえる場所、
そしてどこか懐かしい場所は地元の人にもダイバーや釣り人にも愛される場所だ。

≪磯料理伊豆海≫
沼津市内浦重寺18
TEL:055-943-2020

●営業時間
[月~金]
11:00~14:30
17:00~19:00
[土・日・祝]
11:00~18:00
●定休日:月曜の夜、火曜日(祝日の場合営業)

街と港をつなぐ~我入道の渡し~

沼津港と反対側にある我入道、そして上土をつなぐ連絡船として明治時代に生まれた。

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“昔は我入道から反対側まで泳いで行って、帰りは船に乗ったり、
街の方に材木屋があって、木の皮をはがしに行くのによくこの船に乗ってたんだよ”
と船頭歴17年の川口さんが言っていた。

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昭和43年に港大橋が出来てからは客足が減りついに昭和46年廃止となった。

それから26年の時を経て平成9年に観光用に復活した。
それから17年続く“我入道の渡し”

今ではあゆみ橋までの運行もしている。

そして冬季は運行をお休みしている。
今シーズンの我入道の渡し船は3月22日(金)から始まった。
この、渡し船の就航を祝い、1年の安全と盛況を願うセレモニーが開催された。

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”1年間しっかりと運行できるように今年もよろしくお願いいたします”
市から業務を任されている我入道漁協会長からの挨拶。

そして市長からの挨拶。

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それだけ期待されている我入道の渡し。

ある時期から川と街は遠くなり、
泳いでいる人はいなくなった。

“小学生になったらよく先輩に川に突き落とされてさ、もう泳ぐしかなかったんだよ。
先輩怖かったな~(笑)
でもこの辺は川でものを運搬していたから、誰かしらいてね。
あと、釣りもしたな~”

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まるでセーヌ川のように川は暮らしの一部であり愛着のある場所だったことがよくわかる。

思い出を話す船頭の川口さんや鈴木さんの顔には笑顔がこぼれる。

“乗ってきなよ、気持ちいいぞ。
街はいつの間にか高い建物ができたけど川は今も昔も変わんねえな、ほらあそこのでっぱりは台風が来たらなくなる”

確かに変わりゆく街。でも変わらないであろう景色、そして昔ながらの船はタイムスリップをさせてくれる。

子ども達のおみこし、掛け声。

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無料でふるまわれるお汁粉やカニ汁。
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我入道漁協の自慢のたちうおの春巻きなどの販売も。

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そして我入道音頭を踊るお母さんたち。

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最後には餅なげも行われた。
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今回特別に先着で乗船券と干物などの記念品が配られた。

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参加者はみな笑顔で降りてきた。
“川から見る景色は素晴らしかった。普段見ることない水面からの景色、
箱根や南アルプスなどの山々、富士山、本当に素晴らしいですね”

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お孫さんと毎回乗船する方も来ていた。
黄色い旗をふり船をとめる(沼津港・我入道乗り場)のも面白い。

大人も子どもも楽しめる“我入道の渡し”

街と港を移動するのに利用してみるのも面白い。
ゆっくりと川の空気を味わってほしい。

≪我入道の渡し≫
【乗り場】
我入道のりば:沼津市我入道東町地先
沼津港のりば:沼津市蓼原町地先
あゆみ橋のりば:沼津市大手町4丁目地先

【料金】中学生以上100円、小学生50円
【お問い合わせ】
沼津我入道漁業協同組合 TEL:055-931-1395
NPO法人 沼津観光協会 TEL:055-964-1300
観光交流課 TEL:055-934-4746

http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kankou/sisetu/ganyudo/index.htm

就航予定表はこちら→http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kankou/sisetu/ganyudo/img/2014haru.pdf

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蔵に住み着いた酵母菌が創り出す生きた調味料~天野醤油~

御殿場の富士山のふもとにある小さな醤油工場。
それが天野醤油。
静岡県東部の学校給食にも採用されている天野醤油は
品質、味ともに細部までこだわっており、地元の人たちに愛されている。

3代目天野栄太郎さんに天野醤油について伺った。

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昭和12年、祖父福太郎さんが三島で醤油作りの修行をした後
御殿場で蔵を構えたのが天野醤油の始まりだった。
何にもないゼロからのスタート。
だが、富士山の湧水がそこにはあった。

その後、お父さんの泉太郎さんの代に変わり、醤油を使う人から要望のあった無添加の醤油をつくることを始めた。
その時、蔵には醤油の味を豊かにする自然の菌が住み着いていた。

今では静岡県東部の学校給食に“本丸亭”が使われている。
安全で安心して使えるお醤油を作るために受け継がれてきた伝統は今、じっくりと時間と愛情をかけて
天然醸造という形で丁寧に守られている。

工場のを見せてもらうと
想像していた以上に限られたスペースで全工程が行われていた。

この場所に大分の一等の大豆、北海道の麦、鳴門の塩、そして富士山の水。
選び抜かれた素材が運び込まれる。

大きな機械で大豆が蒸されている横では小麦が炒られていた。

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そしてその奥には小さな扉。

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そこでは3日間かけて大豆が麹へ。
メガネやレンズが一瞬で曇ってしまうほどの室内は一定の温度と湿度で保たれている。

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その後、麹と食塩水を混ぜ合わせ発酵熟成させる。
そして天野醤油の味を決めるのが蔵に住み着いている菌、
黒ずんでいるところにいるそう。
運命とでもいうのだろうか、伝統を守り真剣に作る醤油の蔵にはおいしくしてくれる菌が住み着いて離れない。

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こうして発酵熟成されたもろみを布に包んで絞る。
ゆっくりとじっくりと絞り出される“なましょうゆ”

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そして火入れをして、色、味、香りを整える。
さらに品質検査をし味だけでなく安全も。

出来上がったばかりの醤油を口にしたときに“んっ?”と思った。
ちょっと“抵抗感”を感じた。
この“抵抗感”は生きた醤油だからだ。
それはすぐにおいしさに変わる。
発酵食品の大切な要素を体に運んでくれる。

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そして、工場長の天野幸吉さんが大学を卒業後日本一の醤油を作りたいと
始めたのが山口県発祥の“甘露醤油”
これはもろみを作る際の食塩水を生醤油で行うことによって塩分が控えられると同時に深みのある味になる。
2年以上の歳月と2倍の原料を使用した、醤油の中の最高級品。
2000年度には農林水産大臣賞を受賞。全国の甘露醤油の基準にもなっている。

“今の大きさのままこの場所で醤油を作り続けていくこと”
そう栄太郎さんは言う。

住み着いた酵母菌は宝だ。
醤油は調味料だからと侮ってはいけない。
生きている醤油は素材をさらに活かしてくれる。
そして体も活かしてくれる。

愛情と歴史が作り出す醤油が食卓を支えてくれる。

≪天野醤油≫
御殿場市御殿場139-1
TEL: 0550-82-0518
http://www.gotemba.or.jp/i/amano/

楽しむパワー~上土おかみさん会~

沼津駅南口からまっすぐ約10分歩くと現れるのは上土商店街。
毎月15日にはここで5年前から“稲荷市”が開催されている。

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実は45年前、毎月25日と26日に開かれていたとのこと。
稲荷市では各店の前で自分の商品じゃないものを売っていた。
“まるでキツネが化かすように”呉服屋では大根が、お菓子屋で衣類といったふうに。

この稲荷市を復活させた立役者、それが上土商店街の“あげつちおかみさん会”なのだ。
今回、インタビューを市川さんと内田さん、そして過去の写真提供を辻さんにご協力いただいた。

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→左が内田さん、右が市川さん

上土おかみさん会は発足して今年で20年になる。
浅草おかみさん会の富永会長が沼津に講演に来た際に上土商店街にもおかみさん会を作ろうとうことになったそう。
富永会長の“奥さんといって奥にいるのは違う。おかみさんといって前に出るのよ”という言葉。

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奥さん同士が集まって何かできないか。
この日から、おかみさんたちは、おかみさんたちならではの方法で上土商店街を盛り上げていくことになる。

まずは資金集め、ということでガレージセールや夏祭りなどでフリーマーケットを開催。
徐々に、クリスマスコンサートやビアガーデンをやることになる。

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→クリスマスにサンタさんを呼んで写真を撮るサービスは大盛況だったそう。

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当時、路上でビアガーデンをやるのに許可がいることを知らず、
大盛況の模様が新聞に掲載されてたことによって、警察から注意を受けたりした。
“もう慌てて翌日謝りにいったのよね、でもごめんなさいといったらそうですかってことで。
女性の力かしら(笑)それからは私有地の時計台の下でやるようになったの”
とにかくやってみるというおかみさんたちの行動力には驚く。

もともといろいろなところから上土商店街に嫁いできたおかみさんたち。
会員は「お店のおかみさん」というだけで、年齢もバラバラ。
この会によって縦・横のつながりも深くなった。

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最も特徴的なのがおかみさん会には“会長”がいない。
一人に責任がかからないように、長く、楽しく続けられるように。
皆が得意なことや詳しいこと、そのほかのコミュニティーなどを通じてがそれぞれの窓口になる。
たとえば市や公の場所からの依頼は、ご主人が振興会の会長をしている人、
子ども会などからの依頼は子どもが小さくその会に入っている人など様々なところから入ってくる。
また、無理強いもしない。
“ガチガチにしてたこともあったのよ。でもそれじゃあみんな辞めたくなっちゃうじゃない(笑)”

個人を大切にした組織作りを20年前からしていたおかみさん会。
だからこそ続く、だからこそ愛される。
そして、アイディアがカタチになっていく。

稲荷市も会議のなかでふと出た事を一度挑戦してみた。
その取り組みを、地元の新聞社記者が商店街の背景を含め取材をした。
稲荷市終了後、記事が新聞に出た。
その最後に“これからも続けてほしい”との言葉があったそう。

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“期待してもらっちゃったから、続けようってことになって。
そう言ってもらえて本当感謝よね。3月に開いて、4月を挟んで5月から毎月やるようになったのよ。”
そう市川さんと内田さんは笑顔で話していた。

毎月、稲荷市の報告会や次回への活動のために、会合を開くようになったそう。
そこでは、他県へ旅行へ行ったときに見つけたおいしいものや街中の情報などを交換。
こうしておかみさん会らしい感性でイベントや商店街を作り上げていく。

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→平成14年

そして必ず皆さんから出てくる言葉。
“楽しかったのよね~”

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→平成26年

楽しいという何よりも強い力とそれぞれの個性、
そして上土で商売をするおかみさんの心意気、そして女性ならではの感覚が街を明るくより活気づける。

気軽にクルージング~千鳥観光汽船~

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豊かな自然に恵まれた沼津。海から体感できるスポットがあるのをご存じだろうか?

それは“駿河湾クルージング”

千鳥観光汽船が沼津港

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まず、チケットを買う。
チケット売り場は殺風景だが人情味のある港感が漂う空間。
冬場のクルージングで忘れてはいけないのが“カモメの餌”を買うこと。

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チケットと餌を持っていざ乗船。

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開放感あふれる野外デッキ、室内のあったかい席やバリアフリー客室などが完備されている
150人乗りの船舶だ。

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出発してからすぐ、
大型水門びゅうおへ向かうまでの景色も普段とは一味違う港の顔を見る事が出来る。

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→ボランティアガイドのおじさんがいってらっしゃいのサインを出してくれる。

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また、びゅうおを通過する瞬間この大きな水門を真下から見る迫力。
それだけでも楽しめる。

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そうしているうちに多くのカモメやトンビが船に近づいてきた。
最初はゆっくりとした速度で出発したホワイトマリンⅡ。

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餌(かっぱえびせん)を投げるとうまくキャッチしてくれたり、
隣の人はなんと手渡しで餌を挙げている。
そんな鳥とのコミュニケーションに大興奮の船内。

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“以前はカモメの餌やりはやってなかったんです。自分たちが遊びで餌をやりだしたんですよ。
最初は全然カモメも寄ってこなかったんですよ”
と土本さん。

渡り鳥のカモメ。秋から冬にかけてがシーズン。
寒い船の上だからこそ味わえるカモメとのふれあいがある。
こんなにも近くカモメを眺めることが出来るのも船の上だからこそだ。

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びゅうおをどんどん港が遠くなるにつれて“湾”を感じる風景に出会う。
伊豆の山々、沼津の町、富士山。そして遠くの雪をまとった南アルプスまでもが見える。
山に囲まれる体験が出来るのが駿河湾なのだ。

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カモメの餌やりが終わると船が時速を変えて走り出す。
水しぶきの中に虹が見えた。
下にある室内客船は水面と近いので迫力満点水しぶきを見ることが出来る。

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時速は30キロ、40キロと上がっていくたびに揺れや水しぶきが大きくなる。
漁船ではもっと早くもっと揺れる。ホワイトマリンも時速60キロまで出すことが出来る。

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海から見る街や山々は日頃陸地から見るよりもはるかに美しく見えた。
サンセットクルーズや貸切クルーズ、戸田までも交通機関としても楽しめるホワイトマリンⅡ。

“自分たちにとっては船の上の出来事は普通の事なんだけど、
カモメと触れ合ったり水しぶきがかかったりして楽しいという声を聞くとうれしい”
と山崎さんは言う。

美味しい港を味わった次は、美しくそして肌で感じる港を堪能してほしい。

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→左が土本さん、右が山崎さん

≪戸田運送船株式会社 ホワイトマリンⅡ≫
●戸田港乗り場
沼津市戸田313 TEL:0558-94-3323

●沼津港乗り場
沼津市千本港町128 TEL:055-963-6570
http://www.hedaunsousen.com/index.html

【駿河湾クルージング】
料金:大人/1,000円(中学生以上) ・小人/500円(小学生)
出航場所:沼津港
所要時間:約30分 ※時間は季節によって変わります。
※最少運航人員は5名様以上です。※悪天等により欠航する場合があります。

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Numazu is a city rich in natural beauty. Do you know there is a way to enjoy this from the ocean?

It’s the Suruga Bay cruise.

Today, we are taking Heda Overseas Transportation Company’s rapid boat White Marine II on a cruise.

The White Marine II is a public transportation vessel that connects Numazu Port, Heda Port and Toi Port. While the boat waits for its next scheduled time at each port, it operates as a cruise boat.
First you need to buy a ticket.
The ticket counter may look bleak, but there is the beauty and warmth of the port-side scenery.
And in winter time, you shouldn’t forget to buy food for the seagulls too.
Now it’s time to get on.
Our young captains will welcome you. Today’s captains are Mr. Yamazaki and Mr. Tsuchimoto.
The White Marine II has warm indoor seating for 150 passengers with barrier-free seats available. There is also a deck you can step out on to and feel the fresh air.
As soon as we leave the port, we get a different view from the ordinary at the big watergate View-O.
The volunteer guide sees us off with a “see you later” pose.
As we pass under the big water gate, we are off to have some fun.
Soon seabirds, such as seagulls and black kites, come flying close to the boat.
The boat travels slowly. Birds come to catch the food.
A passenger is even feeding birds from her hand.
The passenger’s excitement fills the air.
“We didn’t have this feeding service before. We started for fun. At first the bird didn’t even come close,” says Captain Tsuchimoto.

As we sail out into the ocean, we see the mountain ranges of Izu, the town of Numazu, and Mt. Fuji. Even farther out, you can even see the Southern Alps covered with snow.
Surround yourself with mountain scenery; it’s all possible at Suruga Bay.

As we finished the feeding time, the boat changed its speed.
The lower passenger seats had a powerful view so close to the water.
The boat shakes and splashes as its speeds up from 30 and 40 km per hour.
The White Marine II can reach a top speed of 60km per hour.
The town and mountains look even more beautiful when seen from the ocean.

White Marine II is also available as sunset cruiser, charter cruise, and as transportation to Heda.

“For us what we see on the boat is an everyday thing, but it’s great to hear guests enjoy the water and bird feeding,” says Captain Yamazaki.

After enjoying the rich tasting seafood at the port, come outside on the ocean to enjoy the beauty of nature from the water.
To the left is Captain Tsuchimoto, on the right is Captain Yamazaki.

< Heda Overseas Transportation Company White Marine II >
・Heda Port
313 Heda Numazu city TEL;0558-94-3323
・Numazu Port
128 Senbonminatocho Numazu city TEL:055-963-6570
http://www.hedaunsousen.com/index.html

【Suruga Bay Cruise】
charge: Adults/¥1000 (middle school and above)
Child/¥500 (elementary school)
Departure: Numazu Port
Planned time: 30 min.*time may vary seasonally

Mayuko Serizawa/Winnie Shiraishi