Author Archives: 佐伯

循環の物語のはじまり~一杯のスープをつくる時間~

修善寺駅から20分。伊豆市萬城の滝にて八百屋 REFS主催の“一杯のスープを作る時間”というイベントが行われた。

今年で3シーズン目の開催となる、このイベントは、一年をかけて富士山の麓から海までの循環を体感する長期体験型のイベントだ。
最高のスープを飲むために器を作る木を切る過程から始め、「森」→「水」→「川」→「海」と自然の恵みを循環していく。

第一回目の今日はその最高のスープを飲むために、器になる木を切るところ。

曇り空。寒さの中、
東京や大阪から15名、地元が10名の参加者が天城に集合。

まずは八百屋 REFS代表の小松さんから主旨の説明。
そして森林づくり伊豆の会の有城さんからお話があった。

一杯のスープをつくる時間2

参加者は期待を膨らませながら真剣に話を聞く。
その後3つのグループに別れ、作業の説明を聞く。

今回の作業は“間伐”
山へ行き間伐材をする事で森の役割を感じることを目的としている。

それぞれにリーターを決め、ヘルメットを装着。腰にのこぎりの入った作業袋をつけみんなで森に入った。

一杯のスープをつくる時間3

5メートル以上のヒノキや杉が立派にそびえ立つ。
だが日の当たらない土壌には植物が育たず、根をしっかりと生やすことができない。
こんなにも立派な木にもかかわらず根は薄っぺらいもので
本当にこの幹を支えていたのかと不思議に思うくだいだった。

一杯のスープをつくる時間4

日を当て、しっかりとした根を持つ木があることで
土壌もしっかりしていく。

上を見上げ、どの木を切るかを決めた。

一杯のスープをつくる時間10

5~6メートルある木を伐採する。
みな口々に“どうやって倒すんだろう”“引っ張るしかないんじゃない”なんて声が飛ぶ。

決めたらしるしをつけ、倒す方向を決め、それに合わせてロープを巻く。

棒を使い3メートルくらいのところまで切る木にロープをひっかけ
支えになる木にひっかける。

次にチェーンソーで切り込みを入れる。
チェーンソーを使ったことがない人も、実際使用して木を切る。
音も振動も木を切る力強さを感じた。

一杯のスープをつくる時間14

ロープをみんなで引っ張ると、重みが手に伝わる。
思っていたより重たい。恐る恐る引っ張る手に力が入った。

一杯のスープをつくる時間7

そしてゆっくりと木は倒れ、ドッスんという重い音が体に響く。
参加者の歓声が上がった。

一杯のスープをつくる時間8

その後は、丸太を作る。
何度かやるたびに参加者も一人で出来るようになる。
皆たくましくなったような気がした。

最後はREFSの伊豆・富山麓の野菜を使った山のごちそうと猪のバーベキュー。
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力仕事の後、気持ちいい山の中での食事は一際おいしい。

一杯のスープをつくる時間11

切った木に湿り気があることも、木の川を剥ぐととうきびのような味がすることも、光が当たる方に幹が太っていくことも、森にこなければ実感出来なかった。

一杯のスープをつくる時間16

左から器になる過程。
まずは丸太を半分にして型をとる。

一杯のスープをつくる時間12

器をつくるのに丸太が一本必要なことを知る。木は湿っていて半年乾かさないと製品にできない。

都内から来た方は
“いろんなワークショップがあるけれど、本当に行きたいワークショップはなかった。
 でも2時間以上をかけても来てよかったと思う”

その理由。
“実感がちがう”

器ひとつにしても森と繋がっている。
森の役割、そして生きている木と触れ合うこと。

この先この森がどう循環していくのか。
“実感”してほしい。

一杯のスープを作る時間2014
2回目以降からの参加や1度だけの参加もOKです。

<1回目終了> 木の伐採 @天城山中 2013年12月8日(日)
チェンソーで木を切ります。

<2回目> じゃが芋植え @三島 2014年3月9日(日)
農作業をしスープに使う食材を植えます。木のスプーンづくりもして頂きます。

<3回目> 猟師と原生森をトレッキング 2014年5月18日(日)
山の事、動物の事を知ります。

<4回目> カヤックで狩野川下り @韮山 2014年7月13日(日)
狩野川から水の循環を考えます。

<5回目>海沿いの古民家をベースに漁村体験 2014年9月28日(日)
森と海が繋がります。

<6回目>スープの会 @沼津 2014年11月23日(日) 
今までの食材が集合します。

詳しくはこちら→http://fujiyama-veggie.com/soup

今回の映像

一杯のスープ2014 1回目 from REFS on Vimeo.

≪REFS≫
沼津市上土町72-5
TEL:055-963-4556
http://fujiyama-veggie.com/

≪森林づくり伊豆の会≫
http://moridukuriizu.org/

山二園×セントベリーコーヒー トークショー【コーヒーとお茶極上の1杯を求めて~】レポート

美味しいお茶やコーヒーを味わう時間は日々の生活を豊かにさせてくれる。
“極上の1杯”をつくる生産や工程を知り、そしてそれをつくりだす想いを知るともっと深く味わいを愉しめるのではないかと思いこのトークショーが開催された。

なんと今回は富山県からコーヒー豆の国際審査員を務めるセントベリーコーヒーの富川義之さんと、煎茶で農林水産大臣賞を受賞した沼津 山二園の後藤義博さんとの対談。
30人以上の方が聞きに来てくれた。中にはお茶のインストラクターを務める方も。

コーヒーとお茶トークショー2

お二人の背景から伺う。
後藤義博さんは東京農大を卒業後、すぐに地元に戻って実家の農業を継ぐ。
農家がだんだん少なくなり、3Kと言われ出したのもあり、小さいころから作業服姿の両親の姿をかっこよく思えず農業が嫌だった。
どうせならと東京へ進学したが卒業するとき満員電車が嫌いでそのまま東京に就職も嫌だなと思ったのがきっかけで考え直した。
その時、農業者は農地を持っていくことが武器だと気付く。
農地がうちにあるということは農地を活かさなければならない。
“かっこいい農業ってなんだろう”と考えるようになった。
そして今の“生産から加工、販売までやろう”ということになった。

コーヒー&お茶トークショー5

“東京に住んでいた時に、すぐ近くにマンションの中に牛を飼っているいる人がいたんですよ。でもちゃんと掃除してあって綺麗で。
平日小学生とか幼稚園生が写生大会なんかもしていて地域の中に認知されている。でも、私も農業を勉強していましたからそれだけじゃ成り立たないことがわかる。
ふと、向こう側をみるとレストランをやっていたんですよ。やり方次第では光が見えたんです“

ではなんでお茶をやろうと思ったのか?
“野菜は八百屋になっていろいろな野菜を仕入れないといけない。お茶屋はお茶だけでできる、お茶は保存がきく、ロスも少ない。
それに製品にはしていなかったもののお茶畑はあったから、自分の置かれた環境の中でできるそうすれば工場、お店が持てる、うまくいけばかっこいい職業になる。
それに工場を持てば嫁も来るかもしれないって不純な気持ちで始めたんですよ“

こうして後藤さんはかっこよく、そして最高のお茶をつくる農家へとなっていく。

一方、富川さんも実家が焙煎屋だったので幼い子頃からコーヒーには触れ合っていた。
実家で働くようになって、マニアックなコーヒーの集まりがあった。ブラジルに行った日本人の方のコーヒーを飲んで飲んだことのないおいしいコーヒーがあることを知った
“本当においしいコーヒーって何かな?”と考えるようになり、
自分らしいコーヒーを求めるためにセントベリーコーヒーという店舗を作ることに。
国際審査員はアメリカから要請が来るそうでたまたま、日本スペシャルティコーヒー認定
テストがあり上位で合格し、推薦され審査員になった。

お二人とも、実家の業種に携わりながら、今までとは違う“新しいもの”をつくろうとしていた。

コーヒー&お茶トークショー3

そこに必要となってくるお二人が共通するキーワードがある。
それは“品評会”だ。

品評される側とする側という立場のお二人。
そこには強い気持ちがある。

後藤さんがお茶を始めた頃、沼津はお茶の産地ではない、質が悪いと言われていた。
“だから日本一のお茶を作ろう、それがきっかけ。
でも農業ってのは職人気質、プライドがあると自分で自分のがおいしいということも多くて。でも決めるのはお客さん。お客さんにだって好みがある。
だから信頼性がある好評性がある品評会に出すことにしました。
運も良かったのか、出した一回目に農林水産大臣賞をいただきました。
お茶の修行してないからわからないことが多く、データを集めました。そういう研究所があったんだけど当時はデータの基づく栽培を誰も信じていなくて。
マニュアル通りに作ると全国で一等賞を受賞しました“

そして昭和58年、献上茶として認定された。

お茶&コーヒー

品評会はマニアック。
商売にはつながらない。
でもこの評価はお客様にとっても安心感があるという。

お客様から言われたひとこにショックを受けた。
“去年のお茶のほうがおいしかったね”
そういったことから不安になる。それを払拭するためにも、
おいしいお茶をいつでも提供できるように。
分析したり、研究したり、安心感を得るためにも品評会に出すことにしたそう。

一方富川さんも、
国際審査員になることで、どんな人がどうやって買い付けるのかを知った。
ただ海外にいって審査をするだけでなく日本のコーヒーに対する意識も変わっていく。
そこに一つ、国際審査をするようになって気づいたことは海外の人たちがたくさん買い付けに来ているということ。

“日本人って譲り合いの精神。
いいことだけど世界に行くとそういう感覚ではない。
一歩先に行く、というよりは、まず口に出す。”

コーヒー&お茶トークショー7

“国際審査員の集合写真でど真ん中に座ろうと思ったんです。
だからど真ん中に座っても文句を言われない審査委員になろうと思って”

審査員になることで、おいしいコーヒー豆に出会え、
日本で最高の一杯を出すことを可能とし、どうどうと世界でも発言をする。
記念写真も今ではど真ん中で写るようになったそう。

またこのトークショーのもう一つの目玉。
お二人にはお茶とコーヒーの淹れ方レクチャーをしていただいた。

コーヒー&お茶トークショー6

お茶はなんと今年農林水産大臣賞を受賞した雲乃関というお茶だ。
まるでお出汁のようにうまみを感じるお茶だ。
客席からも、“甘い”“かぐわしい”そして“言葉にならないおいしさ”など感動の声が聞こえた。

コーヒー&お茶トークショー4

いつもはコーヒを審査する富川さんからもこのお茶の感想を聞いた
“うまみは日本独特のもの。コーヒーの品評会でも最近はうまみという言葉を知った海外の方たちは使うようになったんですよ。
これは日本文化やお茶から来たものかもしれないですね。
このお茶は、質感を感じます。お茶の味が立体的に感じて、口に含んだ時に粘性を感じました“
との感想をいただいた。

コーヒーは飲み比べということで風味が違うと感じられる2種類をいただいた。
同じコーヒーでも土壌、農園の風土によって味が変わるそう。

今でこそ“スペシャルティコーヒー”という言葉を聞くようになったが、以前は日本ではコーヒーに対してあまり大事に扱われなかったそう。

今回はちょっとコーヒーぽくない後味がレモンティーのような酸味があるエチオピアと酸味がすくなく特殊なフレーバーのインドネシアのマンデリン。

後藤さんはコーヒーは敵だと思ってた時期があるそう。
たまたま同窓会でcafe花野子の齋藤清一さんに再開したのがきっかけで
おいしいコーヒーを知る。そこには選別や火入れ、(コーヒーでいうなら焙煎)、温度管理など共通することがあることがわかり、
それを真摯に行う姿を見て、お互いに刺激を受けたようだ。

ある酒造メーカーの会長さんに言われた言葉の理解にも繋がった。
“おきている時間はどのくらいで、その限られた時間の中で飲み物を飲む時間はどのくらいか?
ほかの飲み物は敵ではなく、その時間にどれだけ「飲み物」を満足してもらえるか。”

最後にお互い、飲み物に欠かせない水について意見交換を。
他の飲み物の方法を聞くことで、さらにおいしい一杯に繋がったように思えた。

今回は最高の一杯というこうとで
お水は髙嶋酒造の“wasan”が用意された

お茶とコーヒー。
飲み物としての共通点だけではなく、“おいしい1杯”を提供したいという気持ちはかわらないこと。
そして、最高のお茶やコーヒーを提供することから学んできたことを教えていただいた。

“もっとあるのではないか”
手間暇を惜しんで効率化し、水分を補給するというだけになるのではなく、最高の一杯を大切にすることで“嗜好品”として飲み物があり、その先に文化ができることを知る。
後藤さんも“お茶には煎茶道があります。お茶に出会わなければ、きれいな庭や掛け軸を楽しむことをしらなかった、よい経験をしています”とのこと。
富川さんも、この海外での経験を次の日は中学校でお話ししたそう。
お二人の話の中で、“おいしい飲み物”を“評価”それをさらに発展させ、そこで終わらずに広がっていく力強さを感じた。

コーヒーとお茶トークショー1

≪山二園≫
沼津市中沢田349-1
TEL: 055-922-2700
沼津ジャーナル記事はこちら→ぶれないお茶~山二園 日本一の受賞茶を楽しむ会~

≪セントベリーコーヒー≫
[富山清水元町店] 富山市清水元町1-18
TEL:076-420-7155
http://stberry.com/

日本一の塩をつくるミッション~NPO戸田塩の会~

“甘い塩”というと語弊があるかもしれないが
NPO戸田塩の会が作る塩は口の一部分に甘さを感じる。
そしてやわらかくコクがある。

真っ白で滑らかでやわらかい雪のような塩。
まあるいしょっぱさは作り手が見えるようにやさしい。

それは塩なんてどれも変わらないのではないかと思っていた私にとっては衝撃だった。

その塩を追い求め戸田の作業所に見に行った。
海のすぐそばにある木造の建物の真ん中に大きな四角い窯。
壁には薪がおいてある。

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ほんとうにそれだけのシンプルな作業所には
NPO戸田塩の会のメンバーがいる。

“うちは混じりけのない塩をつくっているから作業場を自信を持って見せられるのよ”
理事長の菰田智恵さんは言う。

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戸田塩の作り方はとにかくシンプルだ。
駿河湾の水を沖からくんでくる。(これは協力してくれる方々がいるそう)
その水を薪で約13時間炊く。
塩ができたら手ですくっていく。
それだけ。
1日に約60個しか作ることができない。

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シンプルな塩作りを来る日も来る日もお母さんたちは
にぎやかに、そしてなごやかにしている。

海水の水蒸気が立ち込める。
この天然の混じりっ気のない化粧水に毎日触れている
お母さんたちの肌はとてもきれい。

クーラーもない部屋。
夏も冬も毎日塩を作り続ける。
過酷な環境で大変そうだなと思ったが
“夏はね、海から涼しい風が入ってきて気持ちいいのよ、いつも海の恵みを受けているわね”
という返事。

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“ここの人たちは高いお金をおもらっているわけじゃない。
最高の塩を作りたいって思ってるだけ。
本当に人がいいひとたちのあつまりなの。
だからおいしいハッピーな塩ができるのよ”

出来たばかりの塩を試食した。
ちょっといつもよりしょっぱい感じがするなと思ったら
実は少なくとも3~4日は寝かせているそう。
しかも音楽を聞かせながら。
“今はね、ヴィヴァルディを聞かせてるの。音楽を聞かせてあげると角が取れてやさしくなるのよ”とこっそり教えてくれた。

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過疎化していく戸田。
この地域には何があるのかを見つめた。
日本一の深海がすぐそばにあること。
伊豆の山々の木が近くにあること。
毎日海越しのきれいな富士山を見て心和やかに暮らしている人々がいること。

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18年前、身近にあるものを活かすため“塩”に辿り着いた。
約1500年前に安康天皇にここの地域の塩が献上されていた歴史もあった。

なんとか戸田を知ってもらおうと始めた塩作り。

“私たちは最初から日本一いい塩をつくるのがミッションなの”

志は高いがノウハウがない。
試行錯誤しながらの日々。
そして東京のデパートに行き一番高い塩を見つけ、その生産地へ見学へ行く。

フランスの「ゲランド」へ。
モンサンミッシェルの近くにある、世界的に有名な塩。

どうせだったら世界一の塩を見に行かなくてはと、5年間毎月少しずつお金を貯めて、みんなでそこに勉強に行った。

“着物を着て行ったんですが歓迎されましてね。
そこでたくさんのことを学んで帰りました。”

全力で取り組み、ミッションを果たしていく。
そして“沼津ブランド”になり“農林水産大臣賞”を受賞した。
評判は広がり、今ではスカイツリーのソラマチでも販売している。

この戸田塩はロットンでも買うことができる。
塩は生命にはなくてはならないものだからこそ大切に作るという。
一つまみ、その一つまみでもお母さんたちの愛情が伝わっておいしい食事になる。

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素材をぐっと活かす戸田塩。
ぜひともシンプルに料理し素材のおいしさを味わって頂きたい。

≪NPO戸田塩の会≫
沼津市戸田3705-4
TEL:055-894-5138


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新しい土地で生まれる家具~和田家具~

2001年新潟で“家具”の道を学び、
2006年富山へ場所を移し家具作りを続け
今年の1月末に伊豆の地で独立を果たした和田家具の和田大さん。

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もともと神奈川県出身の和田さん。
大学中に、ものづくりができるところと出会った。
大学を卒業後、ずっと好きだったものづくりをするために2001年新潟へ。
そもそも“ものづくり”が好きな理由、

“職業にしていたわけじゃないんだけど、両親がものづくりが好きで。
このニット帽は母が作ってくれたものなんです。
この網、今はネットがないんですが父が作ってくれた網なんです”

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大切そうにご両親がつくってくれたものを見せてくれた。

丁寧につくられた物に囲まれ
日曜大工や手芸など作ることの楽しさを間近で見続けた結果、家具を作ることを職業にした。

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和田家具の家具はとてもきれいに木の木目が出ていたり、気持ちいい木の感触だったり
実は木の廃材を利用して荒々しく力強い作品があったりと様々だ。

こだわりというか、その木に対する想いでいろいろな形に変えていくように感じた。
今後は天城の間伐材も使用していきたいとのこと。

地域の木を使用しながら作っていく家具。
それは3県(出身の神奈川県を入れれば4県)を移住してきた和田さんの想いもある。

ものづくりができることを見つけた新潟。
その新潟で使用していた木材が岐阜や富山だったので、付き合いのあった材木屋さんの手助けもあり富山で工房を開くことにした。
木の近くで制作をするために。
富山に移動してからは材木が手に入りやすくなった。

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そのうち実家の神奈川県の近くに工房を移動しようということになった。
いくつか候補はあったが新潟の時に同僚だった有城 利博さん(ありしろ道具店)の勧めもあり伊豆へ。
昔からの知り合いがいること、協力してくれる材木屋があり工場を持つことができることなどが重なり移住を決めた。

伊豆の真ん中にある工場。
道路から脇道に進んでいくとある。
山に囲まれ、思わず深呼吸したくなる。

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工場の中にはいくつかの工具と材料の気がある。
ピーンと冷たい空気充満している工場には音楽が流れる。
その横にある部屋にはだるまストーブ。
机仕事や休憩をするスペースのようだ。

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こんな気持ちの良いところで生まれた家具たち。

最近ご結婚されたばかりだという和田さん。
奥様は富山県生まれの富山育ち。

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日本海の海と山に囲まれた富山。
少し静岡にも似ているところがあると感じたよう。

木にも柔軟に対応しいろんなインスピレーションを受けてつくられる和田家具。
そんな和田家具は新しい土地で夫婦の新生活とともに成長していく。
進化も楽しみな家具だ。

1月15日(水)までロットンで受注販売と木製雑貨の販売を行っている。
たまに作品がかわるので要チェックだ。

また12月7日(土)8日(日)にはロットンで
和田家具“木で木のかたちをつくろう”が開催される。

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一枚一枚木を選べるのプラス、今回は特別にハンナコテで絵を描くことができる。
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●日時:
12月7日(日)1回目:10:30~2回目:13:00~ 
12月8日(日)1回目:13:00~2回目:17:00~ 
●所要時間:約1時間
●場所:ロットンコミュニティースペース
●定員:各回15名 ※先着順となりますのでご予約をお勧めします。
●参加費:2000円

お申し込みはお電話、店頭、HPで→http://lotn.jp/(希望日のカレンダーにあるタイトルをクリックしてください)

≪和田家具≫
静岡県伊豆市上船原521-1
TEL:0558-87-0470
http://wadakagu.com/index.html

プロフィール
1979 東京生まれ
2001 新潟県糸魚川市にある
     原木家具の”祭り屋木材”に入社
2006 富山県砺波市”わだ家具”として独立
2013 静岡県伊豆市へ工房移転

空間を変える~hal/後藤由紀子さん~

沼津駅から歩いて5分、路地裏に全国から注目されるhalという雑貨店がひっそりと佇む。
「お母さん、旅はじめました」「ほどほど収納が心地いい」などの書籍も書かれる店主の後藤由紀子さんのお店だ。
2人の子どもを育てるのに無理をしない15時までの営業。
店内は後藤さんのセンスで集められた雑貨でなんとも心地のいい空間、そしてそのモノの物語を聞くのもとても心地がいい。

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後藤さんはオープンをした12年前を振りかえる。

飲食から雑貨屋をやろうと決断するまで1日。
朝送り出すときは「私、子供が中学生になったら飲食店をやりたいの」と言っていた妻が
「雑貨屋をやることにしたから」という具合にそれは突然だった。

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その決断は、その中心にはいつも家族がいる。

子供が風邪を引いたとき、
子供のそばにいたいけど飲食店でそれをやってしまったら食材が腐ってしまう。
大好きな食。それに付随して食器も好きだった。
そうか食器なら腐らない!じゃあ雑貨屋をやろう。
そう思いついた時に不動産屋に電話をして6つの物件のファックスをもらっていた。

商店街から少し外れたところにあるhal。
入口はアルミサッシ、で外観も何の変哲もない。
むしろ雑貨屋さんだということが不自然なくらいのシンプルさ。

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入口にある椅子の上の「hal」という文字がやさしく店内へ誘い込む。

中に入るとその外観からは想像がつかないくらい所狭しと並んだ雑貨達によってわくわくする空間がある。
食器、洋服、鞄、長靴、お茶、本。。。
おいてあるものはほとんどお友達の作品など“縁”あるもの。

たくさんの本があるのも印象的だ。

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“本もね、知り合いが書いた本なの。この人はハワイが好きすぎるの。でこの人は鹿児島ばっかり行く人。あ、この人は台湾が好き。
 この焼き物もお友達がプロダクトデザインをやっていて・・・「縁」でつながっているものばかりなの。私は深く狭くっていうタイプだから”

そう一品一品大切そうに解説をしてくれる後藤由紀子さん。

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あったかくゆるやかな空気。
やさしく包み込む由紀子さんの空気感に思わずおしゃべりをしてみたくなる。

もともと店舗ではなく事務所だった場所。
お店にするにはちょっと味気ないかなとおもう壁や床。

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なんでこの場所にしたのですか?という問いにきっぱりと
“大家さんがいい人だったから”

お金もなかったらからまったくリノベーションはしていないという。
電気を外したりはしたが基本はそのまま。

“床もはがして打ちっぱなしにしようと思ったけどめんどくさいからやめちゃった”
おちゃめにそう答える。
手の込んだリノベーションをすることなく、できる範囲と持ち前のセンス、そして由紀子さんの雰囲気で居心地の良い空間を生み出している。

なによりも“縁”で選んだ物件。
大家さんとも仲良しだそう。

大切にしている“縁”
雑貨も物件も人も。

“hal”は、私たちが持つ日常にあふれる“縁”を見つけ大切にすると
何の変哲もないことも特別なものに変わることを教えてくれる。

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hal
沼津市添地町124
TEL:055-963-2556

ぶれないお茶~山二園 日本一の受賞茶を楽しむ会~

“ 日本一の受賞茶を楽しむ会”が御用邸記念公園にある東付属邸で行われた。
この会は京都で行われた第67回全国茶品評会で農林水産大臣賞を受賞した山二園の後藤裕揮さんのお茶を
煎茶道 黄檗弘風流 増田弘香先生の御手前のもと味わうことができる会だ。

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今回のこの名誉ある会に参加をした。
煎茶席、茶葉をいただく食茶、山二園レクチャーと3つの楽しみがあった。

まずは煎茶を頂く。
アテンドしてもらいながら順番に部屋に入りコの字に座る。

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御用邸の凛とした空気感が、お茶と向き合う時間をより期待させる。

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まずは香り。上品に香るすがすがしい青葉の香。
そして一口。
ふわっとしたお茶のうまみが口の中に広がる。
それは、出汁のよう。
まわりからは思わず“すごい”という声やため息が漏れる。

今回はたっぷりと堪能してくださいと、
2煎いただいたのでお茶を飲み干した。
そして5つお隣のかたと器を並べ2煎目を待つ間に
和菓子をいただく。
お茶の花をモチーフにした清光堂の上生菓子は上品な甘さが広がりお茶をさらにおいしくさせる。

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最後に二煎目をいただいた。
また一煎目とは違う味わいがあった。

次に、山二園レクチャー。
レクチャーでは今回受賞した息子の後藤裕揮さん、父の義博さん、そして東京から来られた地域食ブランドアドバイザー山本洋子さんにがお話しをしてくださった。

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今回の受賞は、普通煎茶4キロ部門。
この4キロ部門は手摘みのお茶のみエントリーできる。
もっとも優れた賞なのだ。
普通、お茶畑といえば山に段々畑になっているのを見る。
つまりお茶に適している場所は山で標高600m~250m。
だとしたら標高が低い沼津で日本一のお茶ができるというのは理論上不可能だ。
“環境がいいところに引っ越すのではなくて、自分の置かれた環境を最大限に生かす”

そこで、父の義博さんが試行錯誤をしながら、ハウスを有効利用した栽培方法を生み出した。
それにより環境に左右されない“いつでもおいしいお茶”を作ることを可能にした。

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そこまでして環境に左右されないお茶をつくるには訳があった。
“自分で育てて、自分で売るようになってお客さんの声を直接聞くようになった。
 そうすると今年のお茶はおいしい、とか今年は天候が悪いからよくなかったなどと
 天候によって不安定になことが不安になっていった。
 だからこそ毎年おいしいお茶をつくりたいと思った”
と義博さん。

“ぶれないお茶”をつくることは前代未聞。
その方法や、品評会での評価の仕方、茶畑を育ててきた想い、そして父の背中を見て育った裕揮さんの頼もしい姿を見ることができ、より煎茶のうまみを感じることができた。

そして、上級煎茶だからこそ食べられるお茶を入れた後の茶葉をいただいた。

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歯ごたえも香りもしっかり残っており、お茶が野菜のように食べられた。
それは自然仕立てだからこそ。

東付属邸という由緒ある場所に差し込む柔らかな日差し、
そしておいしいお茶。
普段なかなか味わうことのない心地よい緊張感とともに
素敵な時間を過ごすことができた。

普通、品評会用は別に栽培されることが多いそうだが
山二園のお茶は品評会に出したお茶と同じようにに育てたお茶だそう。

“品評会に出すことが目的ではありません。おいしいお茶をみなさんに飲んでもらうめに作っています。
 品評会はおいしいお茶を飲んでもらうための様々な挑戦であり試験です”

生産して、加工して、売るところまでやることで
最高のおいしいお茶を提供することができる。

山二園のお茶は山二園の店頭でしか買うことができない。
わざわざ足を運んで買うこと。
そこには作り手がいる。
おいしさを分かち合う瞬間がある。

最高のお茶は作る人と飲む人がちゃんと見えるのだ。

12月4日(水)ロットンで
義博さんとコーヒー豆の国際審査員を務めるセントベリーコーヒーの富川義之さんの特別トークショーが行われる。
その名も、コーヒーとお茶の会~極上の1杯を求めて~
なんと今回はこの第67回全国茶品評会で農林水産大臣賞したお茶をいただくことができる。

開催日:12/4(火) 19:30~21:00
※19:15より受付開始
場所:ロットン コミュニティースペース(沼津市上土町60)
参加費:2000円(コーヒー・お茶の試飲、お菓子付き)

お申し込みはお電話、店頭、またはホームページで→http://lotn.jp/events/lotntalkshow/

≪山二園≫
沼津市中沢田349-1
TEL: 055-922-2700

和音を奏でる花~アコルト~

大岡にある小さなお花屋さん“Akkord(アコルト)”
小さな白い壁にかわいらしい窓。
どこか海外を思わせるようなたたずまい。
中に入ってみるとさらにかわいらしい空間が。
小さい中に詰め込まれた
騒々しい現実から離れて、ふと絵本の中に入ってみたような“世界”

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実は築50年。
もとはスナックだったそう。
古くて貸出をしてなかった物件だったが独立するならココ!と決めていたそう。
大家さんに直談判をし、ちょっとリメイクをし
素敵なお店が出来上がった。
まるで音色を奏でるようにアコルト色に染まっていく。

それはお店の名前にも現れている。
Akkordとはドイツ語で『和音』という意味。
植物や人が出会い、奏でる和音。
ライブ感あふれる瞬間がアコルトにはある。

オーナーの土屋聡美さんは
高校時代に偶然出会った本がきっかけで花の世界を目指すことに。
それから周囲の反対を押し切って“花一本”となる。
高校卒業後、地元のフラワーショップで経験を積み
2005年ドイツに渡る。

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近所のおばさんが花瓶を持ってきて“今日お客さんが来るからこれに活けて”だったり
なじみのおじさんが連日のように花を買いに来たりと
ドイツでみる花との生活はとても親しく、日本育った土屋さんにとって新しかった。
そんなドイツだからこその授業を多く受講した。
その時、1日中森を歩く授業や
アーティストのための森の授業。

日本では“材料”としか見れなくなっていた花に
“命”を見ることできた。
そんな植物との生活の中で自分の店を持つとう夢ができた。

”生花は枯れてしまう。
だが枯れるからこその良さもある”

たった1本でもいい。
たった1本のお花でも楽しみ方は充分にある。

そんなお花を生活に取り入れる方法を聞いた。

初めはその長さで、
その後は少しずつ茎を切っていき、
花瓶にしたり、コップにしたり。。。
楽しみ方は幾通りもある。と。

使う花、使う花器、花の数、、、
その時その時で奏でる和音で変わっていく。
だからお花はこころを豊かにして、癒してくれるのだろう。

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ドイツで学んだだけあって、クリスマスには人一倍の思いがある。
クリスマスまでの時間を楽しむことも大切にする。
そんなアコルトで開催されるのがクリスマス市。

12月1日(日)2日(月)の二日間。
アコルトはクリスマス一色になる。

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《アコルト》
沼津市山王台9-12
TEL:055-960-9577
http://akkord.jimdo.com/florist/

アコルト~クリスマスを彩るアレンジの会~
・参加費:1000円 +材料費3000円~(容器をお持ちの場合はお花代のみ)
・日時:12月8日(日) 1回目:10:30~ 2回目:15:00~
    12月10日(火) 1回目:10:30~ 2回目:19:00~ (所要時間:約1時間)
・申し込み締め切り:各日2日前の18時まで
※材料手配の関係上、必ずお申込みをお願いいたします!!!
・定員:各回10名

詳しくはこちら★
8日の申し込み→http://lotn.jp/events/akkord/
10日の申し込み→http://lotn.jp/events/akkord2/

日本のいいところを、山に教わる2日間

11月9日10日、東京からやってきたグループに2日間Lot.nを利用して頂いた。
『日本のいいところを、山に教わる2日間』をコンセプトに、
東京のloca-rise productionが考えるアウトドア&ローカルの体験企画、
loca-rise mountain experience”が今回沼津で行われた。

山遊び・山学びを通じた地域理解の機会として、
今回選んだ舞台は「沼津アルプス 香貫山~横山~徳倉山」
テーマは「沼津まちなかアウトドア(カヤック&登山)とお祭り」。

「ロットン」を現地のベースとし、
山あり・川あり・祭ありの企画を実行。

日程は、
10時にに沼津駅集合。
まずはロットンへ。
ロットンのコミュニティースペースで、主催者からこの旅の説明や、Lot.nスタッフによる沼津アルプス、狩野川、そして沼津のおすすめスポットを紹介をした。

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レクチャーの後、狩野川カヤックを体験。
パドルの使い方を習い、乗り方、漕ぎ方のレクチャ。

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そのあとは交代で体験をした。
一人30分。初心者の方も2人乗りを経験者と一緒に利用するなど楽しめたよう。

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この日上土商店街の道でよさこい東海道が行われていたので少し見学。
商店街がきらびやかな衣装に包まれたよさこいダンサーたちで埋め尽くされる、年に一度の光景を見る。

13時半頃、バスを使って沼津御用邸記念公園へ移動。整理券を取って後払いのバスも東京では珍しい。
270円。約15分で御用邸前の停留所で降りる。
御用邸につくと、松籟の宴の中のひとつのイベント“松間の饗宴”にてランチ。
※松間の饗宴についてはこちら→9日10日

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愛鷹山麓の野菜と石塚豚のソーセージ、トロール漁のパスタ、料理人や生産者とも話しながら沼津近郊の食を堪能する。

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カヤックあとの腹ペコのおなかに沼津の幸が嬉しい。
そして、お待ちかねのベアードビール。
外で飲むベアードビールは一段とおいしい。

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御用邸でのランチというなかなかない機会と運動した後のおいしいランチとなった。
食事後、海辺を散歩し、午後の駿河湾の穏やかな波と風を感じた。

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この日は宿へ向かい次の日の登山にそなえ、ゆっくりと。
2日目はメインの沼津アルプス登山。

バスで沼津市役所下車。
徒歩で香貫山へ。

9時半から登山開始。
登山開始。香貫山、横山、徳倉山へ。

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山道で見ることができる看板も撮影ポイントの一つ。
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あいにくのお天気で厳しい登山となった。
山登り初心者には少し大変だったよう。
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だが全員無事3つの山を3時間で登り切った。
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13時半頃、ロットンへもどり、お昼休憩やお土産を見たりとしばしの休憩。
今回は雨が降っていたので、山頂での昼食をロットンで。

そして最後、また感想を発表。

東京から少し足をのばすとそこには豊かな自然、食べ物がある。
山でも海でも遊べる沼津。

1日でももちろん楽しめるし、1泊すればもっと面白い。
おいしいものを食べたくなったり
面白いことをしてみたくなったら沼津がおすすめだ。
伊豆や富士山麓の情報も入手できる。
その際はロットンで情報を集めるのも手だ。

観光案内+α。

アウトドア目線で集められた情報、
沼津ジャーナルで集めた街の情報などロットン独自案内をする。
ツアーの相談についても受け付けている。

今回ご利用して頂いたグループはこちら!
ローカライズ プロダクション
『アウトドアとローカル』をメインに、イベントやワークショップ等の企画を主催。
日本中の自然を楽しむことが得意なローカライズプロダクション。
今回2回目の沼津アルプス登山となり、今回でアルプスをコンプリートしたそう!
今後も楽しい企画が目白押しとなっているので要チェックだ。

おだしのある生活~おだし香紡~

おだし。
日本が誇るべきうまみの文化。
でも地味で目立たない存在で、料理の過程で一番最初に省かれることが多い。
毎日の食事の準備でどこを削るのか。
時間もお金もかかるお出汁。

でもおだしのある生活はより豊かな食生活を与えてくれる。
削るなんてもったいない。
そう思えたのは実際にお出汁をとってみたから。

三島にある“おだし香紡”で手に入れた“だし煎”

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おだしをとったことがなかったので一番使いやすい粉末になったカツオだしが入ったパックを選んだ。
沸騰させたお湯にパックを入れる。
そこからじゅわ~っとお湯が金色になっていく。
そしてキッチンにはやさしいカツオの香り。

火を弱め煮出した後、パックをとりだした。
一口。やさしい味が広がった。
印象は思ったよりもしっかりと味があるということ。
そのおだしを使って味噌汁を作った。
いつもより少なめの味噌でもしっかりと味があり、深みが増した。

おだしを実際にとってみること。
広がる香はとても贅沢な時間だった。
そしていつもよりも大切に感じるお味噌汁。

なんだか日常を特別に感じた。

“おだしにスポットライトを当てる”
そう語るのはおだし香紡の沼田さん。
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使うおだしから贈るおだしへ。

盛り付けられた料理におだしの姿は見えない。
だけど縁の下の力持ち。
素材がぐっと引き締まりおいしくなる。

だからこそ、この日本の良き文化を伝えたいと
店舗を構えることにした。

もともと約80年続く老舗。
カツオなど海産乾物を旅館や日本料理店などに卸している。

沼田さんは全国から煮干しや焼き干しなどを集め
実際に試食。
こだわりぬいたセレクト。
若い人にも使いやすいようにパックタイプ(今回私が使用したもの)も作った。

”贈るおだし”からわかるように
パッケージもおしゃれで
大きさも小さめのものが多く選びやすい。

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ちょっともらったらうれしい。
おいしいから人に贈りたい。

めんどくさく思えることも。
敷居が高く思えることも、
それ以上の楽しみがあることを教えてくれる。

~ちょっといいかもおだしレシピ~
☆普段ブイヨンやコンソメをつかっているものをおだしにかえるとやさしい味に大変身!
・かぼちゃのスープ
・クリームシチュー(ビーフシチューは赤ワインなどを使うことがあるのでおすすめできないそう)
・カレー

☆水を使っていたところをおだしに変えてみる!
・餃子を焼くとき
・目玉焼きを焼くとき
ふんわりとしたやさしい味になる!1さじでもあなどれない。

~おだし香紡セミナー~
おだしを知り尽くした沼田さんによるセミナー。
日本人のDNAを呼び起こして、おだしライフをより豊かに。

「第10回お米日本一コンテストinしずおか」同時開催
本物はおいしい!基本のおだしとごはんセミナー
日時:11月28日(木)10:30~12:00(おだしセミナー)
場所:プラザヴェルテ(キラメッセぬまづ)
内容:出汁とりの講義、実演、試飲(カツオ、昆布、煮干しなど)
詳しくはこちら→http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-350/odashi-gohan.html

≪伊豆沼田 おだし香紡≫
〒411-0000 静岡県三島市西旭ケ丘 4041-2
TEL:055-981-7762
http://odashi-koubou.com/

もうひとつの台所~daidocoro~

仲見世商店街の脇道に表れるおしゃれな空間がある。
外を眺めるとおじいちゃん、おばあちゃんが井戸端会議。
なんだかほっとする景色がそこにあり、このおしゃれな空間と相まって心地が良い。

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横幅は2メートル弱。
コンクリートがむき出しとなった壁にスタッフのあるあったかみのある黒板に書かれたメニュー。

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“たまたま美大を出たスタッフがいるんです。ぱぱ~っと書いてくれて。
僕も書いたですけど、全部却下になったんっす”
おちゃめに答えるオーナーの山田時範さん。

女性客が多いdaidocoero。
彩の野菜たちがきれいなバーニャカウダや
実家の蜂蜜を使ったピザ。
そしてパスタ屋で修業を重ねた自慢のパスタ。

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→この日の日替わりランチのパスタ“自家製スモークのプッタネスカ”この他ランチには前菜とドリンクがつく。980円~

どれもこれも彩鮮やか。
伊豆の名産“潮かつお”を使用したクリームパスタや
沼津のサバを使用して作ったアンチョビなど地のものを工夫して使用している。

このお店を始めて3年目になる。
デザイン事務所ケンブリッジの森さんによる設計なのだ。
daiocoroという空間がオーナーとデザイナーさんによって生まれた。

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実は将来の夢はバイク屋さん。
バイク屋にカウンターをつくって珈琲や軽食をだして、バイカーの集う店にしたかった。

そんな山田さんがなぜ?

高校を卒業してから
自衛隊で働いているときに、上司に料理の道へすすめと自衛隊を辞めた後のために調理の専門学をすすめられ調理師となる。
だがあきらめられなかったバイクの道に。
そこで命を預かるバイク屋の現実を知り夢破れた。
”あきらめがあったんです”
素直にこう答える山田さん。
最終的に料理の道に入ることになったのだ。
だが、命の重みを知ったからこそ
縁や食材を大切にしその想いをdaidocoroに詰め込んだ。
それは、店の前に置いた燻製の機械で地元の豚肉を燻製したり
地元ものもをふんだんに使うところにも出ている。

大事にしていた縁のひとつが空間にも表れる。
10代のころから自分を知っているケンブリッジ森のデザイナーの藤原さんに相談。
(余談だが藤原さんのお父さんのやっていた飲食店で友達がバイトしており
一緒にまかないをもらうようになったりと藤原家と縁があったそう)

厨房のレイアウトだけは山田さんが考え
後は店舗全体のレイアウト、家具も食器もメニューもなんとお店の名前もすべて藤原さんが担当。

“daidocoroという名前も最初はえーと思ったんだけど
藤原さんがぱぱぱとノートにロゴを書いたんっす。
もうかっこいいんすよ”

その藤原さんの作り出す洗練された空間と山田さんのおいしい料理は若い女性に特に人気となった。

お店にはもう一つの大切な縁。
実家の養蜂所のはちみつを味わえること。
メニューのいつくかにはその蜂蜜が使われている。

”親孝行も兼ねてつかってたんすけど、今は蜂蜜自体も売れて料理で使う分だけとりよせています”
苦労を掛けたご両親への愛情は
ひとつひとつ丁寧に作られる料理にも表れている。

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女子会でもデートでも一人でも。
自分の家ともう一つの“台所”。
縁を大切にするこの地域ならではの“食”が存分味わえる。

≪daidocoro≫
沼津市大手町5-7-21
TEL:055-963-6500
http://www.daidocoro.net/index.html