Author Archives: 小松 浩二

ひるさがりのBBQ ~かのがわ 風のテラス~

【2014年の記事です。現在は記事のサービスを施設で提供しておりません】

上土商店街近くの狩野川河川敷、通称“風のテラス”で行えるBBQは休日は込み合う日が多い。

最近は、平日も多く使われるようになってきた。
仕事帰りの会社員のグループ、
昼間は主婦のグループもバーベキューも行う。

本日は6名のお母さんと0~3歳のお子さんのグループがBBQを行っていた。

11時にLot.nに集合し受付後、川へ向かってすぐにBBQが始まった。

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機材、手洗い用の水など全て揃っているので準備がないのが便利だ。
食材はみなさんご自宅で分担しカットしてきたそうだ。

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普段はお店でランチや、公園にお弁当を持って集まるそうだ。
ママ友だけのBBQは初めてとのこと。

女性とお子さんだけのBBQは大変でしたか?
と質問してみた。
「普段のBBQにくらべると、旦那にビールを注いだり取り分けたりしなくて楽でした」
「BBQは火起こしまで主人が活躍していたけど、ここは炭に火まで付けてくれるので主人がいなくてもとても気軽にできました」

そんな声が返ってきた。

確かに男性が活躍するのは、準備までなのかもしれない・・・
片付けも簡単に済むのでアウトドアに慣れていない女性だけでも楽しめたようだ。

また、机の高さが高くなっていてお子さんがいたずらをしないのも助かったようだ。

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ちょっと困ったのが、河川敷が広く子供が遠くに行ってしまうこと。
お子さんは川を見ながらいきいきと走る。

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そんな川辺のお昼時をゆっくりとみんさん過ごしていた。
14時に終了し、保育園のお迎えに行くお母さんもいた。

バーベキューというと休みの日の特別な行事となりがちだが、沼津では日常でさりげなく出来るのが嬉しい。

この風のテラスの使い方は様々。

イベントの他にも、生活の一部に取り入れるとまた沼津時間が楽しくなるはずだ。

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【風のテラス BBQ】
ロットン
http://lotn.jp/bbq/
TEL 055-919-1060

定休日 月曜日(祝日の場合は翌日)
利用時間は、昼と夜の二部制
昼の部 11:00~14:00
夜の部 15:30~20:00

【利用料金】
1テーブル 6名様まで
昼の部(11:00~14:00) 6,000円(税込)
夜の部(15:30~20:00) 7,000円(税込)

追加料金
6名以上の場合、テーブルを追加か、追加料金にて利用が可能。
・大人1名 1,000円(高校生以上)
・子供1名 500円(中学生以下)
・未就学児 無料

川を眺めながら心地よい音のあった場所~THE BLUE WATER~

窓の外には流れる川。
そこには気持ちよい風が流れる。
その川に面するように“ブルーウォーター”というお店。

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初代オーナーの天野さんは
学校を卒業すると洋服屋で働きはじめた。
今でいうセレクトショップのようなお店。
とてもよく売れる店だった。だが、お客さんたちからこんな声を聞くようになる。

“たくさん買うのはいいけれど着て行くところがない”

服は人を意識するところから始まる。

それから月一で近くの飲食店を借りパーティーを開く事にした。
ネクタイやジャケットなどドレスコードを決めて。

そんな時、毎回場所を探してやるのではなく新しいお店を作ろうということになった。
だったら、飲食店もやってしまおう!
ライフスタイルを提案する場をつくっていくことに。

その決意から会社を辞め飲食店にノウハウを学びに修行に出た。
そして1年後、仲間とカフェとアパレルを融合した店をオープンさせたのだ。
今でこそカフェとアパレルや雑貨が同じ場所にあるスタイルはなじみがあるが
その当時はそんな店はなかった。

そんな中、シェフは雇っていたのだが
ある日突然シェフが来なかった。
だが予約は入ってるし、お店を開ける限りお客さんは来てしまう。
そこで天野さんがメインでキッチンを担当することになる。

その時に、魚屋に魚のさばき方を習いに行ったり、八百屋に野菜のことを聞きに行ったりした。
そうして2年くらいがったたのだが、もともとコックになりたかったわけじゃないということで、その店から離れ自分の店を創る決意を持つ。

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最初は飲食店から、そして次のステップで物販をしようと決めていた。
店舗を探すとき、一番大事することを“環境”と決めた。
普通だったら人通りの多さや設備などを第一優先にするかもしれない。

そうではなく“自分の家を探すような感覚”で。

一瞬いる場所ならいい。でも長居をする場所だからこそ気持ちの良い空間でありたい。
だから何よりも窓から見える景色など環境を重視した。

場所探しは神奈川を中心に1年以上かけた。
なかなか見つからない中、親戚の紹介で今の物件を紹介された。
沼津もあんまりピンとこないし、親戚の紹介だし、でもとりあえず見ることに。
案の定、建物はボロボロ、天井は低いは階段は錆びている。

改装前

だが、中に入っていくと大きな窓の外に川がドーンと。
その景色を見た瞬間“ここでやってみよう”と思ったそう。

狩野川のようにゆらゆらと水が湛えている川は数少ない。

昔の狩野川

川が見え、空が抜ける。
マーケティングは一切しなかった。
地元の人たちがその良さを共感してくれなかったら辞めよう。
そうして、15年前ブルーウォーターが出来上がった。

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名前の由来は、沼津の川の近くで店を構えたからではない。
身近にある自然で子供が覚えられる英単語にしたかったそう。
水辺で、ブルーにイルミネーションされた川のほとりに店を構えることになったのは素敵な偶然だ。

ブルーウォータは、家具や人そしてモノが出来るだけシンプルな内装から始まった。
数多くの商品やおいしい料理、そして働くスタッフの皆さんで笑顔で彩られていた。

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ひときわ目立つ木があった。
夏の間は窓を開けている。
正直暑い。だが風はある。
夏らしい空気感と時折涼しく癒してくれる風を感じれる。
風は何かがなければ見えない。
葉っぱが揺れることで風は見えるようになる。
“何かを置くと見えるようになる。そういう発想が好きなんだ。
人もそうでしょう。自分だけで頑張るよりほかの人と協力したりすることでその人の功績が見えてきたり”

風、そして川、山の景色。
それはぼーっとすることを許してくれる。
本を読むでもなく、心地よいBGMとともに。

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心地よい生活に必要な条件。
それは“おいしいもの” “人” “モノ”
そして“いい音楽”。

その音楽を天野さんセレクトで全国から呼んでいた。
評判や下調べは必要ない“心地よさ”が約束された音楽だ。
東京でもなかなかチケットの取れないアーティストも来た。
天野さんの人脈や今までの経験、そしてなんといってもこの“場所”

『かけがえのない時間に、「今度」や「また」や「そのうち」はないと思います。
新しい価値体系や新しい目線を手に入れることが、日々の充実感や充足感を作るんだと信じています。
少しだけ手を伸ばす、少しだけ踏み出す。
そんな行為の先に、未来を作るピースが待ってると思います。』
と天野さんはかつて言われていた。

こんなにも恵まれた場所だから
こんなにも自分を大切にする時間があってもいいような気がする。
それはブルーウォーターという場所が教えてくれた。
“未知の未体験のものも取り入れようとする勇気を身に着けてもらいたい”
川を眺めながら、おいしい食事と音楽を聴きに行く日が
生活の一部になるともっと我々の生活や地域に愛着を持てるかもしれない。

≪THE BULE WATER≫
沼津市魚町15
http://www.the-bluewater.co.jp/


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沼津自慢フェスタ2014 ぐるめゾーン出店者募集

今年も沼津自慢フェスタが沼津中央公園で9月11・12・13日に行われる。
昨年は3日間で約9000人が集まり沼津の魅力を感じるイベントとなった。

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このイベントは大きく4つのエリアに分れている。
・沼津ぐるめゾーン ・・・ 沼津の食材を楽しめるビアガーデン
・THIS IS NUMAZU ・・・ バーカウンターやセンターテーブルにて美食を楽しむエリア
・ライブステージ ・・・沼津在住や出身のアーティストによるエリア
・Proud NUMAZU ゾーン ・・・子どもが遊べ、沼津の映像が流れるエリア

今年もまた沼津の魅力を感じられる空間になる予定だ。
先日、グルメゾーンの出店者の募集が始まった。

そこで以前参加された店舗の方に昨年の事を聞いてみた。

港大橋の近くでおにぎり屋を営む松風軒さんにまずは伺った。

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昨年の感想は「まず忙しかった!」とのことだった。
毎日長蛇の列ができていた。
しかし店主の浜村さんは、イベントが終わった後、重い疲れがあまり残らなかった。
終わった後に感じたのは心地よい疲れ。
それは浜村さん自身もこのイベントが楽しんでいた。

お客さんと沼津や松風軒の事を話すのもとても面白かったそう。
並んで待っている方もステージを見て楽しんだり、全体の雰囲気がとてもよかったように感じたそうだ。

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昨年は干物のおにぎりが好評だった。
松風軒さんは今年も参加を希望されている。
「もし出店することになったらまた沼津の素材を使った新商品をお披露目したい」
と意気込みを語って頂いた。

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昨年初出店をしたかき氷屋 PiLOTの秋山さんにも感想を伺った。
まずこのイベントに参加できたことを夫婦で喜んだそうだ。

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沼津の街の事を想いクリンピースという中央公園を中心に街中のゴミを拾う活動もする秋山さん。
「普段から街を見ていて、やはり人の少ない沼津は寂しいと思う。
自慢フェスタでは街中にあんなに人が集まり、笑顔がたくさん街中に溢れて、あの賑わいに参加できた事は本当に幸せと感じた」

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今年も参加を希望とのこと。
昨年の課題を今年に活かすそうだ。
今年はいろいろな沼津の材料をかき氷に使用し、限定メニューがまた登場する予定。
出店されどんな限定メニューが出てくるか楽しみだ。

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こうして、沼津らしい食材が集まり、沼津に想いを持つ方たちが集まる沼津自慢フェスタ。
出店者の食を通じた想いにも注目だ。

沼津自慢フェスタ実行委員会では出店の募集を5月30日まで行っている。
≪応募用紙:ダウンロード≫
ぐるめゾーン出店募集
沼津自慢フェスタ 2014
【日時】
9月11日(木)17時00分~21時00分
9月12日(金)17時00分~21時00分
9月13日(土)15時00分~20時00分 (予定)
【会場】
沼津中央公園
【HP】
http://numazu-pride.net/

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おいしい魚のある生活のために~魚仲買商協同組合~

5月10日に行われる沼津水産祭。
今年で42回目にあたるこのイベントはどのような方たちの想いがあり開催をされているのか知りたく取材をしてみた。

このイベントは3団体が運営をする。
・沼津魚市場‥・競りをする場を運営
・沼津魚仲買商協同組合‥・競りに参加できる仲買人の組合
・沼津魚小売商買受人協同組合‥・競りに参加できる飲食店や小売業の組合

今回は沼津魚仲買商協同組合に行き鈴木さんに水産祭のことを伺った。

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この組合は89の仲買人によって構成される。
鮮魚、干物用、煮干用と用途が別れる。

これら産業の普及のため、水産祭では特徴あるプログラムが用意されている。

《鮮魚の部》
 魚の特別販売が行われる。カツオ、キンメ、マグロ、さば、貝類など。
お値打ち価格などで、宅急便で各地に送れる。
またボイル甘エビすくい、海鮮鍋も販売をする。

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《煮干の部》
かつお節パックつかみどりが行われる。

《沼津ひものの会》
干物の試食を用意している。
食べ方の提案として、素揚げした干物も販売をしている。

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お客さんとの意見交換の中からニーズを汲み取ればと
これらのプログラムは若手が中心になって行われる。

「このようなイベントを通じて組合員にやる気がでる環境を作るサポートをしていきたい」
と鈴木さんは語られた。

そして魚仲買商協同組合の通常の業務を教えて頂くために魚市場を案内していただいた。
この日、サバが大量に水揚げされいた。

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ここで魚仲買商協同組合の調達した容器が活躍する。
倉庫に行くと在庫を切らさないために置いてある木の箱や大量の容器。

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積み上げられた発泡スチロールの箱を運ぶ容器事業部の斉藤課長のバランス感覚は職人技だ。
こうして容器や、木の箱など魚の流通を影で支える。

そして冷蔵事業では2つの冷凍倉庫を持つ。
市場から少し離れた所にある第一冷蔵庫に行くと、サバが木箱に詰められ急冷凍されている所だった。

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この時は指定された数量を木箱に入れて冷凍する細かい作業だった。

そこからまた北側に向かうとBIG BOXという立体自動倉庫がある。
工場長の村上さんに案内して頂いた。

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この施設は、-35℃で魚を保存し干物などの原料の安定供給をするために平成8年に完成した。

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コンピューターで作業され、出し入れをしても温度の変化が出ないように設計されている。

倉庫の中はまさにBIG BOX。
約3800のパレットが収容できる。

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このような施設のおかげで沼津は全国有数の水産物流通拠点の基盤となっている。

水産業は以前に比べ厳しい環境にある。
魚の水揚げは天候により不安定であり、食生活のなかで魚を食べる量も減ってきている。

供給の課題はハードで解決をしていく。
そして需要の開拓は水産業全体で消費者に価値を提案していくかが重要になっていく。

水産祭は魚のある食生活を楽しんでほしいというメッセージがプログラムに込められている。
そして市場、組合、各水産会社の次の世代への想いも知れるであろう。

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劇場型移動式写真館~行貝写真館~

行貝写真館が沼津のcafe Su-Haで4月14日まで開催されている。

写真家・行貝チヱさんによる移動式写真館は従来の写真館とは異なる新しいタイプの写真館だ。
通常のポートレイトの他、会場のイメージを膨らませたテーマでちょっと変わった撮影体験ができる。
今回のテーマは『王室の人々』。

行貝(なめがい)さんは会場の印象を見て感じそのテーマを決めている。
今回の会場となるcafe Su-Haの壁の雰囲気や、店主の持つどこか“王妃”的な要素を感じこのテーマをを選んだ。

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そしてこのテーマは日常から非日常の世界へスッとマインドも変えてくれるそうだ。

会場に着くと親子の撮影が終わった後だった。

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もう間もなく結婚をするお嬢さんとお母様、二人の撮影。
「結婚式前に一つの思い出を残したかった」
そうお嬢さんは言われた。

このお二人のテーマは妃と王子の肖像画(王子になったお姫様)。
撮影前にお話を聞き、物語、設定、そして衣装を決めていくそう。

「始めはちょっと恥ずかしかったけど、途中からとっても楽しくなった!」
とお母様が笑顔でおっしゃった。

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行貝さんはお客様と一緒に世界観を作っていき撮影をする。
そこには、被写体になる人の雰囲気、二人の関係の本質がくっきりと現れる。

「撮っている方も楽しくて、こんな事ができる職業で本当に嬉しいです」

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行貝さんは東京生まれ千葉育ち。
東京での生活を経て2年前に函南町に移住した。

‘移住’したという言葉はどこか違和感があるようだ。
‘新しい土地を手に入れた’という方がピンとくるそうだ。
「本当にいい土地にやってきた」
とこの土地の感想から、この移動式写真館ができるまでのエピソードを教えてくれた。

引越しをしてきていい仲間と出会った。
そしてすぐに天城、吉奈の「東府や」旅館で前身である出張・行貝写真館を中村園芸さんのGReenPeopleと一緒に開催する事になった。

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それから2年間、様々な所で実験的な写真館を行い、多くの人に出会い笑顔を切り取っていった。
来店された方々の喜びの声を反映させ今回の本格始動に至った。

この地域のみなさんの事を聞くと、
実はノリがいい、いい意味で調子にのりやすいそうだ。
まずは否定する傾向があるそうだがスウィッチを見つけると、そこから加速していく。

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今回の王室のテーマの作品を見られ、始めは恥ずかしそうと言ってた方が行貝さんと話していると
「楽しそうでやってみたいわねぇ」
と言われていることが印象的だった。

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写真は楽しかった時間を切り取り生き様を残していける。
この事を定期的に継続していくと人生の物語をみんなと共有していける。

それが遺影で使われたら嬉しいと、お年寄りの写真もたくさん撮っていきたいそうだ。

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「作品と生活のバランスを取りながら、これからいろいろな事をしていきたい。
いろいろな人に出会いたい。
そして長く生きてきた人に出会い、お話を聞き残していきたい。」

行貝さんは、これからも様々な場所で移動写真館を開催される予定だ。
そして、素敵な開催地も探している。

6月は沼津のカフェ、ミッションベイで開催される。

この機会に非日常のスウィッチを見つけてみると、人生がまた面白くなるかもしれない。

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行貝写真館【王室】
場所:cafe Su-Ha
 沼津市下香貫前原1477-1 沼津石材店 2F
日程:4月8日~14日
時間:10時・12時・14時・16時・18時 1日5組限定
料金:1撮影 15,000円
(台紙入りプリント・基本スタイリング込み)
予約:会場Su-Ha 055-931-0956
受付からおはなし、スタイリング、撮影、セレクト、プリントまでの所要時間は1時間半程度(撮影人数により前後あり)
プリントはその日にお持ち帰りいただけます。
焼き増しプリント、額装など別途ご相談承ります。
※週末は予約でいっぱいとなりました。

行貝写真館
https://www.facebook.com/namegai

5月10日/沼津水産祭

沼津水産祭が5月10日に行われる。

水産業のことを多くの方に知って頂こうという趣旨のイベント。
様々な体験イベントが行われる。

【昨年の様子】

今年もプログラムがいっぱいだ。

・体験さかなセリ市
・朝獲れ生しらす試食
・あじの釣堀
・大漁輪投げ
・Car☆Ring
・駿河湾の珍魚と巨大魚の展示
・鮮魚の特別販売
・おさかな作り方教室
・カツオ節パックつかみ取り
・シラスの釜揚げ
・アジのひもの素揚販売
・ボイル甘エビすくい
・ひもの試食・販売
・大漁うしお鍋
・2014年 子ども達が描く『魚の街 沼津』!
・クイズ深海王
沼津港深海水族館石垣館長・やるせなす石井ちゃんによるトークショー
第1回目:午前8:30 第2回目:午前11:30
・漁船乗船体験

沼津ジャーナルでは、このイベントに向けて関連する組合や団体に取材する予定だ。

沼津水産祭
5月10日(日)
8:00〜

着物をもっと身近に~しらかべ衣料百貨店~

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創業95年のしらかべ衣料百貨店は昭和34年から現在の上土町で営業している。
当時は着物に限らず、婦人服や紳士服などの洋服や服地などフロアごとに販売をしていた。
4階建ての建物はまさに百貨店と呼べる様子であったが、10年前から呉服専門店として営業している。

“専門店として力を集約することによって生き残っていこうと思ったんです”

副社長の白壁忠孝さんは語る。

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着物は安い買い物ではない、だからゆっくり考えてほしい。
ただ着物を売るのではなくて、店員との会話を楽しんでほしい、分からないことがあればなんでも聞いてほしいと白壁さんは言う。

“着物という性格上、人生の節目に購入されるお客様も多い。だから、長いお付き合いができたらいいと思うんです”

しらかべには家族で訪れるお客さんも多い。
七五三や成人式などといった人生の節目に着物を購入する。
それは親から子へ、祖父母から孫へ、愛情の表現として家族の絆の証として一生残るものである。
そういったある種の記念日に立ち会うこと、一緒に祝うことを白壁さんは自身の喜びと捉えている。

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“着物が好きという方は結構いるんです。そういった方のためにも入りやすい店づくりをしていかないといけないんです”

しらかべでは定期的に着付教室やお手入れ無料相談会などを行うなどして着物全般のフォローをしている。

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店内の一部を使い着物にちなんだ版画やパッチワークなどの作品を展示しているのもより身近に着物を感じてほしいという想いからだ。
目指すは敷居の高い呉服屋ではなく、もっと気軽に着物の相談ができる店。

“ここだけの話ですけど、男性も着物を来て飲み屋とかに行くんですよ。そうすると女性の反応が全然違いますからね。一度試してみてください(笑)”

笑顔でマル秘テクニックを教えてくれる白壁さん。
なるほど、一度試してみようかという気分になるから不思議である。
特別な日から普段使いまで様々な用途に応える着物とその専門店。
日本の文化は思った以上に身近なところで支えられている。

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≪しらかべ衣料百貨店≫
沼津市上土町48
TEL:055-962-1995

沼津ソウルフード:愛され続ける惣菜パン~桃屋~

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“もともとはお肉屋さんでメンチなど販売していたのを主人がパンにはさんで売るようになったんです”

インタビューに答えていただいたのは桃屋の内田耀子さん。
沼津に欠かせないソウルフード、桃屋の惣菜パンは東京オリンピックが行われた昭和39年に生まれた。
その発想の原点は映画だったという。

映画館が多かった当時の沼津で少年時代を過ごしたご主人は大好きな映画の中に出てくるターザンやロビンフッドといったヒーローたちが焚火にあたりながら食事をとる風景を観て、惣菜をパンにはさめばアウトドアでも食べることができると思ったそうだ。
初めはハンバーガーのバンズのような形のパンを使っていたが学生のお腹をいっぱいにさせてあげたいと思いコッペパンに変えた。

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“コロッケをパンにはさんだだけだとむせてしまうので和風の甘いたれを作ったんです”

こうして現在まで変わることない桃屋の惣菜パンが完成した。
一見・・・、いやよく見ても素朴。

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その人気は幅広く、地元の沼津市民はもちろんなぜか県外からのお客さんも来る。
桃屋の惣菜パンを持って狩野川や千本浜へ行くというシチュエーションは沼津ではよくある風景である。

小さいころに親に連れられてよく食べていた、学生時代お腹が減ってはよく買っていた、そんな思い出をそのままに大人になっても通う常連客も多い。
親子三代に渡って桃屋のファンという方もいるそうだ。
カツサンド、メンチカツサンド、お好みサンドなど人気はやはりお店独自の甘いたれ。
これが病みつきになるから不思議だ。

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“週末とか多い時は1000~1100個売れます。もう油まみれになりますよ”

耀子さんもまさか自分が桃屋に嫁いで、惣菜パンを作るとは思っていなかったそうだ。
近所のデパートガールとして働いていた耀子さん、桃屋の惣菜パンが好きでよく買いに来ていたところ、ご主人から猛烈なアプローチを受けたという。

“あまりにもしつこくて、とうとう断りきれないで、お嫁に来てしまいました(笑)”

家族で守る桃屋の味、決して変わらないその味には多くの思い出が詰まっている。

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桃屋の惣菜パンを持って沼津の街を歩く。

それは沼津の“今”の物語につながる。
そして、良き時代の物語を多くの人は思い出す。

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≪桃屋≫
沼津市町方町5
TEL:055-962-7824