【求人】商店街を支えるひと〜上土商店街事務局〜

沼津駅南口を出て、沼津港の方向へ歩いて5分ほど。
決して駅前ではない商店街なのだがその立地に屈することなく今もなお新しいお店が増え、老舗も存在感があり、狩野川と寄り添うようにあるやわらかで独特の雰囲気を醸し出す商店街、それが沼津あげつち商店街だ。

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30の店舗が加盟をしている。
そのうち12店がこの10年にオープンをした店舗のため若い商店主も多い。
そして魅力的なお店が多く、空き店舗も少ないため2016年経済産業省の『はばたく商店街30選』にも選ばれた。

この商店街の歴史は古くその商店街の移り変わりを陰で支えてきた人がいる。
それがあげつち商店街振興会 事務局の高村さんだ。

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そもそも商店街は個々の店舗だけで成り立っているわけではなく、商店街全体が協力し合って商いを保っている。
さらに言うと店舗の仕事だけではなく、その“場”を保つためにみんなで組合を作り、メンテナンスをしたり、装飾やイベントを催したりしている。

これを本業の傍らでやるには難しい場合もある。
そこで専任でこの仕事をしているのが事務局だ。
高村さんは1人でこの事務局に入り34年、ずっと商店街に寄り添い、移り変わりを見てきた。

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元々企業の総務として働いていた高村さんは、出産後、会社を辞め家庭に入った。2人目の子供が小学生に入った頃、そろそろ何か働いてみようかしらと思っていたところに、当時理事長と親交のあった親戚から事務局の人が辞めるので後を引き継がないかとお声が掛かった。それが昭和57年の5月のこと。それから34年、高村さんはずっとあげつち商店街を支え続けている。

事務局として経理、書類作成、商店街に案内をまわしたり、会議の議事録を作ったり、今では理事長の右腕としてイベント関係の仕事もお手伝いしている。
あげつち商店街にとってなくてはならない存在だ。その功績は2016年11月に沼津商工会議所で表彰された。

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《右は日本商工会議所会頭賞の表彰状 左はあげつち商店街50年の表彰状》

34年という月日はあっという間だったと高村さんは言う。
その間に2人の息子は進学、就職、旦那さんの単身赴任、両親との別れもあった。
人生の色んな転機の度に仕事を続けていいのかと悩んだという。
そんな中でも続けられたのは、その時の状況、暮らしに合わせて融通を利かせてもらえたからだそう。
「父が高齢になって入院したり、亡くなったりなんて時には仕事を続けるのはもう無理かなと思ったんですけど、その時の理事長さんに相談したら“高村さんいいよ、自分でやりくりしてくれれば、この仕事をどこでもいいからやってくれればいいよ”って言ってくれて。」
出勤が出来ない時は家に持ち帰って空いてる時間で作業をしたり、勤務時間をずらしたり、その時々に応じてちゃんと相談をし、高村さんも責任をもって仕事を続ける方法で対応した。
そんな商店街のみなさんの心使いを本当にありがたいという高村さん。商店街との皆さんの信頼関係があるからこそだと感じた。

高村さんにあげつち店街について聞いてみた。
「手前味噌になりますけど、ここのお店をやってる方達は、昔からすごくみんな力がある。
実力があって、だから成功するイベントなど出来たと思うんです。
そして欠かせないのが、おかみさん会。このおかみさん会の力はものすごい大きくて、おかみさん会も今実質動けるメンバーは8人くらいだと思うんですけど、その中で朝市などやあれだけのことをやったりして。だからそういうご主人と奥さんとのコンビでここが大きくなってきたのかなと思いますけどね」

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《商店街の新年会でモデルをする高村さん》

あげつち商店街は自分たちが主宰で絵馬コンテスト、アロハライブ、きつねの嫁入りと3つのイベントを長年続けている。絵馬コンテストについては何と32年目となる。
「どこかの歌手を呼んでやるような1回だけのイベントと違って、地元の人と一緒に、お店の人もそのお客さんも住んでる人も、転勤して住まれるかたも多いので、マンション増えたんでね、一緒に楽しんじゃおうよっていうイベントづくりを心がけているんです。だからみんなに支持されて、毎年リピーターの人が集まってくれるようになったのかなって思いますよ。」と教えてくれた。
今では次のイベントはいつですか?と問い合わせがくるほどどれも愛されるイベントとなっている。
そんな風に商店街を自分たちで盛り上げ楽しもうという雰囲気は昔からあり、そこにはそれをサポートする事務局高村さんの姿がある。だから上土商店街はおもしろい。

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《職場は狩野川を眺めながら》

そんなあげつち商店街振興組合 事務局では高村さんの後継者を募集している。
「自分の組合のことをいうの変だけど、本当にいい商店街だと思います。
自慢できる。新しく入ってくれる人にも大丈夫よって言える。」と高村さんは言う。

業務内容は、経理、事務、イベントサポートに加え、全国へ広報活動をして頂く予定だ。

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この仕事をしてたからこそのことはありますか?という問いかけに高村さんはこう言う。
「よくいう世間が広くなったとか言うけど本当にそうで。色んな人と少なくともお店の数だけの人と知り合いになれたし、様々な経験が出来た。
イベントの裏の部分とかも知ることができた。
なんていうかな、商店街独特のつながりとか絆とかに喜びを感じた日々。30何年受け入れてもらえて嬉しいし感謝しなきゃ。」

「本当知らないうちにあっという間に35年経っちゃったのよ、あと10歳若かったらな、もうちょっとやれるのに…」
と笑う姿を見ると仕事とプライベート、そして商店街とのいい関係を見ることが出来た。

この商店街に入ったら一国の主たちと方を並べて商店街を盛り上げていくことになになる。
そこにはお互いのリスペクトと“自分らしい働きかた”がある。

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【沼津 あげつち商店街振興会】
≪募集1人≫

事務スタッフ
■月〜金
12:00〜17:00

■時給 850円

■採用プロセス
まずはご応募・お問合せください

書類選考

面接(2回)

採用(試用期間1ヶ月あり)

※不採用理由についての問い合わせにはお答えできませんのでご了承ください

■お問合わせ:
沼津あげつち商店街振興会
静岡県沼津市上土町100-1あげつち会館内
Tel.055-962-3812
Mail:agetuchi-town@gold.ocn.ne.jp

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