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コーヒーで繋がる関係

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片浜駅の近く今沢にその店はある。
cafe花野子は気軽に本格的なコーヒーを楽しめる店として多くのファンを持つ。
コーヒーの味はもちろん、マスターである齋藤清一さんの人柄もその人気の秘密だ。
齋藤さんは2001年、サラリーマンを辞めて珈琲店を開いた。
まったくの素人だった齋藤さんが店を始めるにあたって修行に選んだのは東京は南千住の名店、カフェ・バッハ。日本における焙煎技術の第一人者、田口護氏のもとだ。

“ここしかないと思って電話したんです。そうしたら、とりあえず来いよとなったんです”

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ここで焙煎技術からコーヒーの理論、お客様に対する姿勢まで学んだ。
ちゃんとした商売をする、それは今でも変わらないスタンスだ。

“僕らが揺るいでたら駄目なんです。幹が10年でやっと育ってくるんです。うちで言ったらコーヒーをどれだけおいしく提供できるか、これが幹です”

開店して3年は不安だらけだった。家族の心配もあったし、お酒を販売すればという知人のアドバイスもあったそうだ。
それでも、バッハで学んだことを頑なに守り続けた。そこには絶対の自信があった。
自家焙煎の強みを活かして生豆の時と焙煎後の2回手作業で豆を選別する。
ひとつひとつの作業が最高品質のコーヒーを生み出す。
基本に忠実に、決して怠らず。それが花野子という幹を太くさせる。

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“お客様に満足して帰ってもらいたいから、そこは絶対にぶれないところです”

考え方はコーヒーにとどまらず店内のものすべてに応用される。
コーヒーをおいしくするために焼き菓子にもこだわる。トマトジュースもそうだ。
齋藤さんが販売するもの、それはバッハで学んだコーヒーに向かう姿勢、花野子という考え方。
花野子に集まるということはその考え方を享受するということ。

“うちにくるお客様はうるさいよ(笑)でも、そういうお客様が新しい方を紹介してくれる。そうやって店のレベルが上がっていくんですよ”

店とお客様の有機的な関係。
齋藤さんの入れるコーヒーにはそんな想いが込められている。

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Cafe花野子
沼津市今沢383-1
電話:055-969-2830