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文学の宝庫、沼津~よみものや/文学サロン 山羊文庫(yagibunnko)~

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【2013年の記事です。】

今年の5月末、
沼津にひとつかわいらしい古本屋さんが表れた。
それは“よみものや/文学サロン 山羊文庫”
ホームページでの販売とイベントでの出張販売や朗読会などをやっている。
山羊文庫のオーナーは27歳の古根村優佳さん。

若き女性オーナーの営む古本屋は文芸書しか取り扱っていない。
それも純文学。

なぜ文芸書しか取り扱っていないのか。
もちろん純文学が好きということがあった。
がもう一つ。“沼津には文学豊富”なことに目を向けたのだ。

井上靖、大岡信、芹沢光治良、若山牧水。。。
数々の文士とゆかりのある静岡県沼津市を、
読書を通じてもっと人とヒトが繋がることができる街にしたいと思い開店した。

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その原動力となったのが
“沼津で生まれ育って、やっぱりさみしいと思ったんです”
という思い。

正直古根村はさんは沼津が盛り上がっていた頃を経験している世代ではない。
それでも沼津にさみしさを感じる。
自分たちが生まれ育った街をよりよくしたいと思うことは自然なことだった。

大好きな文芸書が沼津を盛り上げると感じた。

“「沼津は文学の街なんだ。」と、市民がまず自覚し誇りを持ち、そのうえで県外にアピールしていけたらと考えています。
山羊文庫として力を入れていきたいのが、古本の販売だけではなく、人と人を読書を通してつなげることです。
読書は本来一人でする行為です。その一歩先へ踏み出してみませんか?という提案です。
「読書で人と人を繋げ、そして沼津という街の扉を開きたい」これが私の挑戦したいことです”

その想いで“よみものや/文学サロン山羊文庫”を商いとしてやることを決めた。
準備期間は半年、古本を扱うためにその業界のことを調べ上げ、古物商の資格を取り、ホームページを作り、
本を仕入れた。
古本屋の横のつながりの深さを知ったり、文学館とのつながりができたり、
今では各イベントに参加したりと発展途上のyagibunnkoの発見は続く。

写真 (3)

ただ文学に親しんでもらうだけでなく“つないでいく”ことを大切にしたい。
そう思ってから、最初にやりたかったブックイベントも少しずつ開催できるようになった。
“文学”が紡いでいく沼津とひと。
古根村さんのかわいらしい笑顔としっかりとした想いで沼津の素晴らしい文化が再発見されていく。

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→大好きな上土商店街にある本を読む像と一緒に

★イベントのご案内★
第一回 本のはなしをいたしましょう
開催日:11月17日(日)
時間:13:00~15:00
場所:リヴァージュ洋菓子店
沼津市下香貫柿原2885-2
055-931-4215

よみものや/文芸サロンyagibunnko
tel:080-2613-4563

育てるスプーン

“ものを育ててください”
小野さんが商品を買った人に必ず伝えるこの言葉。

プラスチックなどとは違って銅と真鍮は使いながら
どんどん変化していく。

色や形、使いながらどんどん自分らしい表情をみせてくれる。
いつまでたっても飽きないのが小野さんのプロダクトだ。

小野銅工店03

おじいさんのころから
神社の飾りなどを作る銅細工の職人の家系に生まれた。
時代の移り変わりとともにだんだん仕事が減ってきた。
その中でもっとやれることはないかと日々探していた。

そんな時、美術館で金で作られたコップをみた。
これなら銅や真鍮でも作れると思ったのがきっかけで趣味でまずはスプーンを作った。
そしていろいろなものをつくるようになった。

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それを見た娘さんからクラフトフェアへの出店をすすめられ
販売するようになった。

小野さんの熟練の技と柔軟性。

ロットンでも売れ筋商品である
おろし金スプーンは
最初はおろし金だけだったが、お客さんの声をきいてスプーンの形に変えた。

小野銅工店02

かわいらしい都道府県の形をしたバッジも
行くところ行くところで増えていく。

さらに子供たちにむけてワークショップも始めた。
“初めはできないかもと。。。という子供たちも出来上がると飛び上がって喜ぶ、
その姿をみるのがとてもうれしい”
とやさしく答える小野さん。
銅や真鍮を作ることに触れるチャンスはなかなかない。

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子供のころからものづくりに触れること。
“育つ”プロダクトに触れること。
それは特別な体験。

大人も子供も“ものを大切にする”
当たり前のことを思い出させてくれるような小野さんのプロダクト。

一つ一つ手作りで形が違う小野さんのプロダクト。

“それもご愛嬌で”と小野さん。

ひとつひとつ丁寧に、全く違う表情は
自分にしかないお気に入りの一つに出会える。

スプーン一つ。
他の人にとってはなんでもないかもしれない。

でも丁寧に使うことによって
数年後、一緒に年をとり、一緒に素敵な瞬間を共にする。
もしかしたら落ち込んだときにあったかいコーヒーと一緒にそばにいてくれるかもしれない。

“ものと一緒に育つこと楽しんでください”
小野さんの言葉はそんな風にも聞こえる。

≪小野銅工店≫
沼津市真砂町19-4
TEL:055-963-1205

感じるお菓子~LOTUS SWEETS~

LOTUS SWEETS (ロータススイーツ)は今年の夏に店舗を移転した。
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沼津駅と沼津港を結ぶ通り。
沼津駅から徒歩約15分。
元ひもの工場だ。

奥さんがLOTUS SWEETS を担当、旦那さんはギター教室をこの場所を行っている。

自分たちでこの空間は作られている。
現在も改築は続けられて、今は入口の戸を作っている。

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移転先でも前の場所と変わらずロータススイーツどこかショートムービーでも見ているような
ちょっと非日常的なゆるやかな空気に包まれる。

店主のあづささんはナチュラルな雰囲気。
この工房やイベントなどでも販売している。

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LOTUS SWEETSはどうやって誕生したのか。
10年前、カフェをやっていた時
必要に迫られてお菓子つくりを始めた。

技術がないところから始めたお菓子作り。
実は苦手だったそうだ。
試行錯誤をかさね、あづささんらしいお菓子の形が出来上がっていった。

その後カフェ閉めたが、あづささんのお菓子を求める人が多数いた。

その時、お客さんや今までおせわになってきた人に
仕事を通じて、そして社会的に恩返しをしたいと思うようになった。

お菓子作りを続けよう。

そうしてLOTUS SWEETSとしてお菓子作りは今日までつづいている。

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“私、なんか足りない感じが好きじゃないの”とあづささん。

みんなに喜んでもらおうとLOTUS SWEETSのお菓子はどれも大きくて食べごたえがある。
ちょっとした軽食や朝食にもぴったり。

“基本的に薄利多売なのよね”
と笑顔で答えるあづささん。

みんなのために。その想いを伝えるために。
出来るだけお手ごろな価格で、大きくて食べごたえのあるお菓子。
パッケージは一つずつ白いペンで手書きで書いてある。
いつもLOTUS SWEETS のまわりには人があふれているのがなんだかわかる気がした。

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LOTUS SWEETS (ロータススイーツ)

​静岡県沼津市下河原488
定休日  水 .土曜日
営業時間 10:00−17:00
TEL:055-956-4267

シンプルに食と向き合う

牛山ベーコン、
これは東京ミッドタウンにあるDEAN&DELUCAのSelect shopの
お肉屋さんで一流のハモンイベリコ等々と一緒に売られている。
燻製の香りも高く、肉自体の質が良いので非常に美味。
業界では美味しいことで特に有名なのだ。

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牛山ベーコンは、沼津の三園町にログハウスの店構えの牛山精肉店で作られる。

“ただ買ってもらうだけでなく、
まず私たちがお客さんを知って、
お客さんが私たちが売るお肉を理解して買ってもらう。”

お肉を大切に想い売る姿勢に
こだわりがあるように感じたので
こだわりはなんですか?と問いかけた。

“こだわりはありません”

驚きの答えがかえってきた。

この言葉に秘められた想い。
それは自分が食べたいものしかうらない。
こだわりというよりも当たり前のことをお客さんを想いやっているだけなのだ。

店にはお肉だけではなく各地から取り寄せられた調味料も置いてある。
それもすべて、自分たちが食べたいものなのだ。

食べたいものを食べてみる。
そして納得をして、これは自分も食べたいからお客さんにも売る。
食べ物だけではなく応援したいものは雑貨でも絵でもなんでもお店の中にある。
ログハウス調の店舗では音楽ライブも開催される。

牛山精肉店店舗

“要するに、こういう商売をしていると神様がいるな~と思うんです”

その言葉には誠実さが伝わってくる。
いいものをいいと認める。
だからこそ、無駄をださない、ゴミをださない。
食べ物を、命、自然を大切にしているのだ。

決して特別なことではない。
普通のこととしてそう思っている。

ここに仕入れられたお肉は骨まで大切に扱われる。
ガラスープ、ドックフードのおしゃぶり用の骨など
本当に余すことなく全部使う。

牛山精肉店では店長が肉の解体をする。
大切に、大切に解体されていく。
その光景は美しい。
熟練の技は体に染みつき
今や感覚で解体することができる。

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素材を大切にする。
最後は心が宿る。
気持ちが入る。

この気持ちを理解せずに金額だけを見て買いに来るお客さんはほとんどいないという。
正直言って、一頭一頭じっくり時間をかけて育てていく牛山さんのお肉は
生産効率が悪いので少し値段も高くなる。

だが類は友を呼ぶ。
質に対してわかってくれる人たちがこのお店に集まる。

そのお客さんの気持ちを裏切らないように
沼津産だから売るということは絶対にしない。
産地にはこだわらない。

さらにここではすぐにお肉は売らない。
まずお客さんとのコミュニケーションをする。
そしていつ、どういう料理をするかを聞く。
そして頭の中でイメージし、
カットする。

牛山精肉店

お客さんが買ってよかったと、悔しい思いをせずにすむことは
お店の責任という。

責任感、そしてコミュニケーションがあるからこそ
おいしいものにありつける。

その前には生産者がいて私たち(精肉店)がいる。
地域の生産者と精肉店がもっとコミュニケーションをとることができたらいい、とのこと。

牛山精肉店でコミュニケーションと
真摯な思いが食卓をおいしく彩ることを知った。

牛山ベーコンはLot.nでも買うことができる。

牛山精肉店
〒410-0833 沼津市三園町10-21
営業時間:9:00~19:00  火・水曜定休(祝日は営業)
TEL:055-932-7007 FAX:055-932-7010

賑わう商店街

今週、上土商店街近隣は特に賑わった。

10日オープンしたのが「グランマ」
先代は旭園本店として和菓子店を営み15年前に老舗店は閉店したが
時代が流れ、5代目の中川さんが洋菓子店としてお店が開くこととなった。

街の人たちの期待は大きい。
オープン前の行列は約60m
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店舗のなかにはきれいに並んだ生菓子、焼き菓子など洋菓子とともに
旭治左衛門(あじざえもん)と命名された、新たな沼津土産も並ぶ。

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同じ日JOUJOUKA(ジュジュカ)は約1ケ月ぶりに店舗を再開した。

店主の奥村ご夫妻は一年に2回海外へと買い付けに行く。
その間、お店がお休みとなる。
今回も8月の終わりから買い付けの旅に出た。
向かった先はアメリカ、イギリス、フランス。

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そこに住んでいる人の生活を感じ、そこにあったモノの物語を感じる。

オープンな気持ちでいることが大切だそうだ。
観念に縛られずいいものはいいというスタンス。
それ故にJOUJOUKAに並ぶ商品はどれも個性的でその時にしかないものだ。
JOUJOUKAの今現在を感じるのは、やはり今しかないのである。

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そんな店主の見つけた、時代、場所が変わっても“いいもの”。
店舗が再開してお客さんは本当に楽しみににお店にやってくる。

店主からモノの物語を聞き、モノの価値を知り海外からやってきた“いいもの”はライフスタイルの一部になっていく。

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上土商店街を駅を背にして進みスルガ銀行本店の交差点を右に曲がり進み
大門町にあるPiLOT(パイロット)も本日、1ヶ月ぶりに再開した。

こちらのお店も定期的に、アメリカに買い付けに行く。
西海岸を中心とし、雰囲気もJOUJOUKAとはちがうのが面白い。

今年はアメカジの復活もありコットンのネルシャツやニットなど デニムを基本とした王道コーデの他、
ハウスウェア(雑貨)と 人気の靴も多数入荷した。

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今季のコンセプトを店主にたずねた。

今年は原点回帰でPiLOTの基本の戻りたい
‘’ おバカでHappyな服 ‘’

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個性豊かな店主の、個性のある商品がまた商店街にあふれる事になりそうだ。

グランマ
沼津市上土町63
TEL:055-962-2588

JOUJOUKA(ジュジュカ)
沼津市上土町70
TEL:055-954-0240

【PiLOT・PiLOT women】
沼津市大門町17番地
TEL:055-962-4847
http://www.pilot-numazu.com/

港と街をたのしむ方法

海、山、川。そして街。
そのすべての要素がバランスよく集まっており
自然と街の両方をたのしめるのが沼津。

明日はイベントが目白押しだ。
10時から沼津魚市場でライジングサンマフェスティバルが行われる。
また13時に沼津港を狐の嫁入り行列が行われる。
14時から上土朝日稲荷の前で挙式を見ることもできる。

休日、沼津港は全国から来る観光客の方で賑わい、車が止められない。
イベントの日は特に混み、明日も駐車場待に時間ががかかる事が予想される。

そこでおすすめなのが街中に車をとめて、バスで港へ行く方法。

街中の駐車場をまとめてみた。

≪沼津駅周辺MAP≫
沼津駅周辺駐車場

バスは沼津駅から出ている。
伊豆箱根バス→時刻表は★こちら

ロットンのある上土商店街はリバーサイド前に沼津港行きの無料シャトルバスもとまる。

無料シャトルバス→時刻表は★こちら

街中に車をとめ、バスやタクシーを利用。
駐車場を待つ時間にもう一つ。
沼津を感じてみてはどうだろう。

体力と時間に余裕があれば
港まで歩いてみるのも面白い。

海の幸を堪能したあとは、ショッピングやお茶をしに街にくりだしてみてはどうだろうか。

ロットンでも街の情報を知ることができる。
カヤックも貸し出している。
陸地を堪能したら、川から眺める街の景色も見てもらいたい。

きつねの嫁入り行列

昭和32、3年頃
あげつち商店街はかつて上土センター街と呼ばれていた。

ものがない時代。
その中で上土センター街は活気にあふれていた。
その中で、街の若い男性がきつねのお面をかぶり
御殿場、富士、そして伊豆までを
その当時珍しかったバイクやオープンカーを走らせ
セールやお歳暮の宣伝をして回っていた。

狐の嫁入り

そんなユニークなこともやってきた上土(あげつち)。
あげつち商店街と名前をかえた今。
5年前から新しいイベントが始まった。

上土(あげつち)にある由緒正しい上土朝日神社と
毎月15日に開催しているいなり市、
そして50年前の出来事を合体させて出てきた案。
それが“きつねの嫁入り”である。

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我入道から渡し船で花嫁がやってくる。
上土で待つお婿さん。
二人は出会い、上土朝日神社の前で結婚式を行う。
そして人力車に乗り街中をまわり皆に祝福される。

お嫁さんもお婿さんも行列に参加する人も
みんなきつねのメイク。

記念すべき第一回目。
このイベントの実行委員長で紳士服店ノーブルを営む内田さんはこう振り返る。

“一回目は2月14日に行われた。
寒さも厳しく、西風が強かったがこの時ばかりはぴたっと風が止み、
とてもいい天気になるという不思議なことが起きたよ。
そして、川を渡し船に乗ってくるお嫁さんはそれはもう本当にきれいだった。”

最初は商店街のメンバー20人くらいでやろうといっていたが
周りの人の協力もあり、子供会の子供たちも参加し200人近い参列者。
新聞など各メディアにも取り上げられるほどの好評で終わり、
今年は5回目の開催となる。

このきつねの嫁入りのすごいところは
ただみんながきつねのメイクをしてお嫁さんが川をわたってくるからだけではない。

本当に結婚するカップルを募集し、
本当に宮司さんを呼び、
結婚の儀式を行い町中で祝福する。

フィクションとノンフィクションのはざまに私たちが参加している
なんとも不思議なイベントなのである。

終了時にはケーキカットや撮影会、
いちばんきつねらしかったで賞、
写真コンテストなども行われる予定。

今年も10月6日(日)に行われる。
きつねのメイクをして参列したい人は
12時に集合。
メイクをして行列に参加できる。

きつねになって参加してもよし、
行列をながめるのもよし。
1年に一度、きつねの花嫁を祝福する。
川と街が不思議に包まれるのを味わってもらいたい。

去年の様子

キツネの嫁入り行列 沼津 2012 from REFS on Vimeo.

≪お問い合わせ≫
あげつち商店街振興組合
TEL:055-962-3812

Seeing is Believing 体感するショップ

アメリカ西海岸のサンディエゴにmisson bayという場所ある。
ここでは釣りをする人、散歩をする人、テニスをする人。
気持ち良い自然とともに自由に楽しんでいる。

オーナーの坪井さんは
幼いころに家族旅行で訪ねた時の印象を強く持ち、また行きたいと思った。
大学生になりもう一度訪ねたミッションベイ。
変わらずいい街だった。

そのいい街を沼津に重ね合わせ
我入道に“ミッションベイ”という新しいお店をオープンさせた。

もともと公認会計士の資格をアメリカで取得。
LA、そしてシリコンバレーで財務などの仕事をしていた坪井さん。
チャレンジすることを当たり前とするシリコンバレーの環境の中で何かしたいと考えていた。
そしてその場所で2005年にプロダクトデザイナーの弟と100percentを設立した。

一年後、東京に拠点を移し100percentは本格始動をする。
商品を展開していく中で倉庫が必要になった。
そして兼ねてから考えていた実店舗を持つことも実現させたいと思うようになる。
物流拠点、かつて西海岸で見たライフスタイルの提案の場。
その夢を実現させる場所として沼津を選んだ。
ここは東京の商談にも1時間ちょっとで向かう事もできる。

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我入道にある倉庫を改装し
カフェと雑貨、家具などを販売。
倉庫の3分の2を占めている。
残りは事務所。
倉庫特有の広々とした非日常てきな空間に
黒板の壁や沼津の会社に作ってもらったパレットの棚、
そして選りすぐりのプロダクトたちが
なんとも気持ち良い空間を作り出している。

そんな中ひときわ目立つ壁がある。
“Seeing is Believing(見ることは信じること・百聞は一見にしかず)”
これこそがミッションベイの信念だ。

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見て触る価値をつくりだす場所。
カフェで使用しているお皿やフォークやナイフはすべて販売をしている。
職人が一つ一つろくろ挽きをして作っているお皿だったりと
“こだわり”を実際に体感し、よかったら家に持ち帰ろう。
まさに“Seeing is Believing(百聞は一見にしかず)”

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“わざわざ来てくれいているからこそ、ここじゃなきゃ買えないものを提供したい。”
プロダクトを担当する鈴木さん。

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“ものづくりの僕らがやっている”
その強みが力を抜いていい商品を作り出せる。

100percentではサクラサクグラスなど日常の中の出来事を少し楽しくさせるプロダクトが多くある。
このプロダクトも使ってみて面白さや驚きがあるように
このショップに来て初めて感じるものがあるだろう。

今回もう一つの体感にカフェがある。
メインには“ダッチベイビー”というパンケーキ。
パンケーキの概念を覆すような驚き。
シンプルでどこか懐かしさのある味だ。

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一歩、足を運んで体感してみると
今よりもう一歩面白い生活が待っている。

MissonBay(ミッションベイ)
10:00-20:00 (L.O.19:00/Drink のみ 19:30)

〒410-0823
静岡県 我入道 南条寺 69-1
TEL:055-946-6243

研いて沼津の食を支える

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町方町はアーケード名店街にある正秀刃物店。
ここには水産加工業や飲食店など沼津の食を支える道具がある。
オーソドックスな出刃や牛刀から刺身包丁、アジの開き包丁まで刃物に関してならすべておまかせだ。
この日も持ち込まれる刃物のメンテナンスで大忙しのご主人、大野隆久さんに訊いた。

●以前、マルハチ金龍丸水産に取材に伺ったとき、大野さんの話になったんです。
開き包丁ひとつにしても工夫を重ねてできていると。
「沼津型の開き包丁って薄いのよ。出刃包丁だと厚いから魚への入りが悪いわけ。
で、回転式の機械で研ぐものだから幅が広くなる」

●いつぐらいから今の形になったんですか?
「40~50年前かな?もともとはカネトモさん(西島町)のオヤジが、
うちのオヤジに作ってみろといったのがはじまり。開き包丁ってフラットじゃなくてすいてあるの。
片刃の包丁っていうのはそうなんだけど。空気が入って、身離れがよくって、切り口が光るの」

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歴史が満載の地

“沼津って歴史がたくさんある場所なんです。”

国道一号線添いにたたずむ、明治を思い出させる建物がある。
ここは沼津市明治史料館。
江原素六、兵学校など近代の沼津を知ることができる場所である。

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江原素六は幕府軍として新政府軍と戦うも負傷、その後沼津へ移り住んだ。
沼津では、教育者として旧幕臣の子女への教育の為、沼津兵学校、駿東女学校(現・静岡県立沼津西高等学校)設立し
東京には麻布学園を創設した。

また愛鷹山で牛や羊を飼い、西洋式の牧畜を始め、牛乳やバター、チーズ、羊毛などを生産。
お茶を栽培し、輸出する事業を興こすなどこの地域に新たな産業をつくる。

そんな江原素六が駆け抜けた明治を知れるこの施設。
2フロアにわたる展示スペースには当時の江原邸の一角を再現したものや、
当時使われていた実際のものなどが並んでいる中には沼津の昔の地図があり、当時はこんなものがここにあったのかと驚かされる。

今回、主任学芸員の木口さんに話を聞いた。
木口さんは福島県出身。各地で学芸員をしており10年前にこの資料館にやって来た。
福島と違って雪も降らず、気候も温暖で水もきれい。とってもすみやすい場所だと感じたそうだ。
そして、この気候はずっと昔からかわっていない。つまり、昔から人々はここに住んでいたということになる。

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ずっと昔から住みやすいということは、ずっと昔から人が住んでおり、そこには必然的に歴史が刻まれていく。
そう、沼津は言わずと知れた歴史が満載の地なのである。
廃藩置県などの「教科書で習った言葉」もこの展示の中にいくつも出てくる。

日本で一番古い小学校を持つのも実は沼津、
日本の歴史の要をちゃんと沼津は体験しているのだ。
しかし、何度も空襲にあって焼け野原となりその度に復興してきた沼津では昔の面影を感じることができる場所が少ない。それは仕方ないことである。
そんな中、沼津市明治史料館は「昔を感じ、知る」ことができる数少ない場所なのだ。

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ここで学ぶこと。もちろん歴史のこともあるだろう。だがもう一つ「ルーツを知る」こと。
おじいちゃん、ひいおじいちゃんが何をしていたかも重要かもしれないが、おじいちゃん、ひいおじいちゃん、そのまたずっと前のご先祖さまがどんな生活をしていたか、そのときどんな風景を見ていたか。
教科書だけではわからない、もっと自分自身にせまった歴史を感じることができるのではないだろうか。

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〒410-0051 沼津市西熊堂372-1
電話:055-923-3335