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本場のソーセージを求めて

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沼津で唯一の養豚農家が門池南西に店舗を構えたのは今年4月5日。
ちょうど門池の桜が見頃を迎える時期だ。
もともと市場に出荷する生産だけを行っていた農家が、
加工販売を始めたのは三代目である石塚貴久さんのアイデア。

麦豚工房石塚の豚は、餌となる麦を普通の豚より3倍近く多く配合しており、
脂質がよく、旨み成分を多く含む。その一番いい豚を自分のお店で販売したい、
それがオープンによせる石塚さんの想いであった。

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“どうせ修行するなら、すごい人のところがいいと思って”
最高のものを最高の技術で。
修行に行ったのは業界でトップをいく厚木ハム。
世界最大級の食肉加工コンテストIFFAで日本人初の3位となった嶋崎洋平さんのもと、
義理の妹である小野育恵さんがおよそ2年の修行を行い、その技術を学んだ。

カッターやスモーカー、真空包装器など設備もすべて本場ドイツ製のもの。
保存料や着色料は一切使わず、スパイスやスモークに使用するチップもドイツから取り寄せている。
こだわりが絶対の自信に繋がる。

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そんな石塚さんが今年、沼津自慢フェスタに初めて出店する。
ソーセージはもちろん、焼肉、豚のホルモンをカリカリに焼いてニンニク醤油で味付けたものなど
想像しただけでもよだれが出るラインナップだ。

また、当日は数量限定での販売を検討しているポークジャーキーもある。
“出来立てを食べたらびっくりしますよ。豚の脂と赤身をハサミで切り分けて、
一枚一枚のばすので手間はかかりますけど、すごく美味いです”
手間を惜しまず、丹念に作りこまれたポークジャーキー。
ビールに合わないわけがない。また新しい楽しみが増えた。

渡邊精肉店のあしたか牛、そして麦豚工房石塚の豚肉。
自慢フェスタで肉三昧。それもまた醍醐味だ。

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麦豚工房石塚
沼津市岡一色145-1
電話:055-943-6456
公式ブログ:http://ishizukapork.eshizuoka.jp/
Facebookページ

こだわりのノリペチーノ

沼津のアーケード街を抜けて左にちょっと行くと
”PiLOT”と大きな青いロゴをつけた古着屋がある。

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お店の中には、オーナー夫妻が
直接アメリカから買い付けたり、デザイナーと直接やり取りをして仕入れたアクセサリーや洋服などのこだわりの商品が並ぶ。

17年を迎えたパイロット。
今日もかわらずお客さんに愛される二人の空気がお店の中に充満している。

ふとレジカウンターをみてみると
奥さんがお客さんと話している。
旦那さんが見当たらない。

どこへ行ったのかと聞くと、かき氷を売りに行ってると。
え?と思わず聞き返してしまいそうになるが
夏の間、旦那さんのノリさんはかき氷屋になる。

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ノリペチーノといわれるかき氷。
かき氷の概念が変わるおいしさと驚きを秘めている。
シロップもカクテル用を使用したり、
静岡県産のお茶やシロップ用にコーヒーをブレンドしたりとこだわり、妥協は許さない。

看板メニューであるキャラメルダブルコーヒーノリペチーノは
朝ドリップした濃いめのコーヒーに、手作りコーヒーゼリー、キャラメルシロップ、練乳がたっぷりかかっている。
山盛りの氷にももちろんこだわって。

最初はかき氷を堪能する。手作業ならではのふわっとした中にしっかりとした氷の存在感。
シロップと練乳。そして触感の違うコーヒーゼリーがアクセントになる。
食べ進めていくと氷も解けちょうどいい濃さのコーヒードリンクになる。
最後までサプライズの続くかき氷なのだ。

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どうしてかき氷やを始めたかというと
「かき氷器を借りることになったんだけど、機械がかっこよくてこのかっこよさに惹かれた。
この機械があったからはじめたよ」
”TAKARA船”を掲げるかき氷器は
たしかにかっこいい。
手作業で回すレバーも特注品。
どんどんカスタマイズを進めているそう。
性能はよくなったからといって、手作業で氷を削っているのには変わりはない。

休むことなく一人でかき氷器を回し続けるノリさん。
だが疲れも見せずにお客さんへ一言かけながらノリペチーノを手渡していく。

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実は今年で8年目になるノリさんのかき氷。
最初はお祭りの日だけだったが、外に呼ばれるようになり、
もっとおいしいかき氷を作りたいというノリさんの想いが、ノリペチーノに日々進化をもたらしている。
評判を聞きつけてたくさんのお客さんがくる。リピーターも多い。

夏の間だけのノリさんのかき氷。
ノリさんの笑顔とノリペチーノ。
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漁師町の相撲大会

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“子供たちは大きくなってもおぼえてくれている”

笑顔でそう語るのは地域の体育委員を務める沼津市議会議員の岩崎英亮さん。

我入道、浜町にある八幡神社はこの地域の氏神様だ。
八幡神社の例大祭に合わせ、奉納こども相撲大会が毎年夏休みのこの時期に行われる。
参加するのは我入道の九つの地区、南条町、一本松、林町、
津島町、稲荷町、秋葉町、江川町、東町、浜町。

土俵は堤防の外側、野球グラウンドの片隅に作られる。
岩崎さんによるとこの相撲大会は、80~90年前から行われているそうだ。

“昔は漁師が多かったから、子供に限らず青年も参加した。
漁師の若者だったから結構激しくてね。
今は漁師も減って子供の数も減った”

時代の流れとともに青年の部、中学生の部はなくなり、
今年は沼津第三小学校に通う小学生57名がエントリーした。

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この歴史ある相撲大会には、かつて伝説的な選手もいた。
男子ハンマー投げのメダリスト、室伏広治選手のお父さん、
“アジアの鉄人”こと室伏重信さんはここ我入道の出身。
幼いころ、やはりこども相撲に参加したそうだ。
当時を知る岩崎さんによると“周りとは体つきが違かった、強かった!”とのこと。

大人たちが地域の子供の成長を見守る。
“小学校1年から参加して年々大きくなっていく、そういうのを見ているとこちらも嬉しくなる”
という声を聞いた。

こども相撲大会が地域の振興、はたまた教育を担っている。

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8月25日、あいにくの空模様の中(例年はよく晴れるそうだ)
八幡神社の神主さんによる祝詞奏上から大会は始まる。
開会式中もおしゃべりに夢中だった小学生もいったん試合が始まればみな真剣だ。

試合は“豆力士”と呼ぶにふさわしい1年生からはじまり6年生まで順に行われる。
子供が一生懸命ならば自然と大人たちの応援に熱が入る。

こうして会場にある種の一体感が生まれる。

地域のつながりが希薄になっている現代において、ここには相撲という共通言語がある。
お父さんもお爺さんも、みんながやってきた相撲。
それは時代を超え共有する想い、なくなりつつあるコミュニティを支えるみんなの気持ち。

“細々とですが、そういった地域の伝統を守っていくことが大切なんです”

子供たちを見守る岩崎さんの眼はやさしさで溢れていた。

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CENTER TABLE

沼津自慢フェスタ、今年のテーマは“食の祝祭”。

祝祭に向けて準備も着々と進んでいる 。

CENTER TABLEでは、今年も料理人のコラボで美食を提供する。
一日60席限定で予約制となる。

■9月12日(木)
○ラセール(フレンチ)× ○中国料理 王味(中華)

■9月13日(金)
○山正(和食)× ○サンテラスキッチン(イタリアン)

■9月14日(土)
○美食倶楽部 蓮(和食)× ○SHORE ショア(フレンチ)× ○Ninoe(フレンチ)

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今年はオープンキッチンから料理人が祝祭をより艶やかに演出する。
料理人チームのリーダー美食倶楽部 蓮の伊藤さんに今年の意気込みを聞いてみた。

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お店のカウンターから狩野川や沼津の街を見ていると
“とてもここがいい場所でありもっとこの地域の良さを多くの人に発信しないといけない”
と思うそうだ。
伊藤さんは料理人として“食”を通じて地域のお役に立ちたいとそんな想いからこのイベントに参加する。

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沼津港からの鮮魚、愛鷹山麓の農産物、畜産物、海沿いで育った柑橘。
そして富士山麓や伊豆からの食材。
この恵まれた食の資源は日本に、いや世界に誇れるものだと思う。

そして、沼津にはその資源をさらに活かし、食卓に幸せをもたらす料理人も多くいる。

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食を通じて地域を想う気持ちが料理人に伝わり様々なジャンルの方たちが参加する事となった。
和・中華・フレンチ・イタリアン。
沼津ジャーナルでは参加する料理人の想いも順次紹介していく予定だ。

CENTER TABLEでは料理人の技と想いがつまった“食”を是非とも堪能して頂きたい。

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今年最後の沼津ナイトマーケット

8月の第2木曜日も、沼津ナイトマーケットが開催された。

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日が暮れた商店街にたくさんの人、そして暖かい音楽はどこか懐かしく優しい高揚感がある。

今回のライブはMOUNT SUGAR。

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心地よい歌声とギター、パーカッションが上土商店街を包み込んだ。

センターモールでは県内から洋服から家具まで10の店舗が集まり、
そのどれもがこだわり抜かれた商品たち。
今回はナイトマ手ぬぐいも販売された。

作家さんやお店の人、お客さんたちがお店の垣根を越えてみんなで話す。

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魅力的なモノのまわりには人が集まり、魅力的な場所となる。

ちょっと足をのばして狩野川に座って楽しむ人たちもいた。
前回のナイトマでここが気にいり、また河川敷で楽しむグループも。

夜の川の景色、橋のライトアップ、海と山の境目でもある狩野川の風。
まったりな沼津時間。

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今回初めての参加者も多かったようだ。
ちょっと気になって、どうしてこのイベントに来たか周りのテーブルの方々に聞いてみた。

あるグループはチラシを見つけて面白そう!と思い友達を誘って来た。
リバーサイドホテルに宿泊している奈良の方はホテルで紹介されふらっと来たそうだ。

会社員の集団もいた。東京から出張の方もおり、ナイトマに合わせて沼津での会議をセッティングしたんだそう。
感想を聞くと「東京ではあり得ない風景」と。

 多くの方が予想以上にの人の集まりと、おしゃれな空間に驚いていた。

おしゃれといっても、机もいすも商店街のみなさんに借りてバラバラである。

だけど、集まった皆さん、参加店舗、空間、音楽すべてにおいて共通する押し付けすぎないほどよいバランスのとれた「場所」があるのだ。

沼津は東京のように何でもそろっている訳ではないから、なんにもないよというのが口癖になりそうだったけど、東京が持っていないものを持っている。それは既製品ではなくハンドメイドなものかもしれない。

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 年に3回、沼津ナイトマーケット。

次回はまた来年。 この場所がみんなにとって来年はどんな場になるのだろう。

 
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マルハチ金龍丸水産

“やっぱりどこかで誰かが本物をつくっていかないと”

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沼津の干物といえば全国に通ずるブランドである。そこには生産する“人”がいて、その人の“想い”がある。
その声を届けたい、そんな気持ちで志下にあるマルハチ金龍丸水産にお邪魔した。
応対していただいたのは代表の濱道本臣さん。一見強面だが(失礼!)干物に対するこだわり、熱い気持ちがビシビシ伝わってくる。

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●まずどうして沼津で干物が発展したのか教えてください。
「沼津は干物が発展するのに立地条件がいいんです。
日照時間や湿気、あとは浜風!僕が調べたところ、技術的には小田原から伝わったそうです。
家内生産みたいな感じでやっていたものを改良して、いかに効率をあげるかやったひとが沼津にいたんです」

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沼津千本浜トライアスロン大会

8月4日(日)に千本浜で第26回沼津千本浜トライアスロン大会(個人・リレー)、第9回チームケンズカップトライアスロン駅伝大会(一般・学生OB/OG・会社対抗・学生)が開催された。

あいにく富士山は見えなかったものの天気は良好で
最高気温37度、湿度は70%近くにもなる
蒸し暑い日となった。
約30年前に日本に来たトライアスロン。
日本におけるトライアスロンの大会でも歴史ある本大会。
コースは千本松の中を走るランと防波堤上の道を走るバイク、千本浜を泳ぐスイムからなる。
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参加者は約670名。
元日本選手権の優勝者や今後大会にも出場する選手も参加している。
スタッフも約200名となる大きな大会だ。
本大会をを支えるスタッフは現在地元のトライアスロンクラブが担っている。
今回は沼津西高校と沼津市立高校の生徒のボランティアスタッフも
炎天下の過酷な場所で選手のサポートをしていた。
また、千本浜で漁をしている漁協組合の方にも協力いただき大会日には漁を中止していただいているそうだ。
給水や救護、各スポットでの誘導スタッフなどたくさんの方々もまるで選手と一緒に走っているようだった。
そんな協力体制の中、選手たちも
千本浜の砂利道や、海でのスイム、炎天下で陰のない中でのバイクと過酷なレースに励んでいた。選手たちは全力を尽くし苦しそうだったが時折、千本松の中のランの涼しい風が心地よさそうにも見えた。
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沼津が開催場所に選ばれた理由の一つに自然がある。
きれいな海、千本松、バイクが走れる道。
そして運がよければ世界遺産になった富士山を眺めながら競技に参加ができる。まさに、潮、風、大地を思う存分感じることができるのだ。
過酷なレースの中にも、ミネラルを豊富に含んだ海水や山や木々たちの美しい景色に癒されたのではないだろうか。
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「東京の近くにこんなきれいな自然があったのかという驚きとともに
このすばらしい自然をみんなにも伝えたい」と
今回のイベントの大会ディレクター西沢さんはお話されていた。
というのも本大会は、首都圏からの参加が約6割にもなる。
駐車場では日本の各地のナンバーをつけた車がたくさん停まっている。
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前日から泊まり込みで参加する方も多く、
沼津のおいしい魚などを楽しみにしている参加者も多い。
参加賞として干物も配られる。
トライアスロンをすることにより沼津の自然を感じ、
地域大会ならではのご当地グルメも味わうことのできる大会。
毎年夏に沼津で行われる。
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「トライアスロンは、水泳、自転車、マラソンという身近な運動を
適度に楽しむことができ、健康にもよい競技。
トライアスロンをする際に楽しんで走ることはもちろんですが、
相手は自然。特に海は危険だし過酷です。
しっかり準備をして参加していただきたい」と西沢さん。
沼津ではNステ(http://n-sta.com)などの
気軽に運動を始められる施設もある。
現在は地元の参加者は2割。
地元にいるからこそ、地元を味わいたい。
そう思ったらトライアスロン、3つはちょっとという場合もどれか一つくらい挑戦してみるのはどうだろうか。
競技を通じて自然と共存する。
今までよりももっと沼津という自然を感じることができるかもしれない。

 

Film:沼津自慢フェスタ

今年の沼津自慢フェスタは9月12・13・14日に開催。

昨年の映像です。
『ぬまづ 食の祝祭』

沼津ナイトマーケット2013開催

今年も沼津ナイトマーケットがスタートした。
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上土商店街界隈の飲食店舗でテイクアウトをし、商店街に並べられた机でゆったりと夏の夜を過ごすそんなゆるいイベント。

6時に近づくと会社帰りの人たちが、ベアードビールを目指し少しづつ会場に集まる。

センターモールと言われる物販スペースには、静岡東部選ばれた魅力的なお店が集結。
昨年に引き続き雑貨屋、家具屋、
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今年から古本屋も出店。
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障がい者施設の製品を並べるハチエイチも登場。
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魅力的なモノが集まり、人と人が集まり”街”ができていく。
ナイトマは昔の沼津が持っていた“街”の機能を思い出す、なんか懐かしい昭和な感じのイベント。

今回のライブのアーティストは樽木栄一郎さん。
狩野川からの風にのせて、やわらかい声が街に響く。

樽木さんから曲の使用を快諾して頂き、今回のナイトマの映像が作られた。

6,7,8月の第二木曜日に開催
次回は7月11日(木)
http://n-night.info/

沼津ナイトマーケット

沼津ナイトマーケットが今年も6月から第二木曜日に上土商店街で行われる。

アコースティックギターとやさいしい歌声、そして
狩野川からの風を感じながらのゆっくりとしとした時間。

様々なテイクアウトし、商店街に並べたテーブルでお食事、お酒、
音楽のあるゆるやかな空間のナイトマーケット。

今年もおたのしみに!
http://n-night.info/index.html

■場所:沼津上土商店街
■投げ銭ライブ:19時45分~20時半
■日時:6月〜8月 第二木曜日