愛鷹山の麓にクリエート太陽という場所がある。
障がいを持つ方たちが働く喜びを感じ、働く意欲を持ち、労働習慣を身につけて
生き生きと充実した地域生活が送れるよう支援する場所だ。
今ここでは20歳から58歳まで幅広い年齢の方が、
知的障がいや就労が難しくなってしまった方など様々な理由でここに通っている。
施設の中に入ると、木のいい香りが広がる。
檜の香はなんとも心地よく、自然のアロマだ。
ここでは愛鷹山などで伐採された木を使用してプロダクトを制作している。
実際に利用者と一緒に間伐材をもらいに行く。
その木を乾かして使えるようになるまでは1年半~2年半かかる。
また、市内の建材会社さんから廃材を譲り受けている。
これらを加工し椅子やテーブル、マグネットからブランコまで色々なものを作る。
ロットンでも販売しているこの椅子は組み立てるところから仕上げるところまで約2週間かかるそう。
木を加工する作業はいろいろな工程がある。
木を切る補助、ひたすら磨く、小さな穴をあける、形にあわせて切る。
一人ひとりの力量によって作業を決めていき、
皆の力を合わせて完成させる。
長年勤めるとより高度な技も出来てくる。
壁にあるのは本人たちの目標。
日常のことだったり、就職のことだったり。
そうした中で、作業を通して“働く”ことだったり“生活”することを学んでいく。
“私たちがやっていることはかっこいいものを作りだすのではなく、
木のぬくもりを大切に、時間をもってどれだけ関われるかなんです”
そう答えるのは施設長榊原さん。
実際に丁寧にゆっくりと時間をかけて何度も何度も
職員と利用者とで確かめながら作りあげていく。
単純作業かもしれない。
ある人にとっては単純は同じことを繰り返すだけかもしれない。
けれど、彼らは同じ作業に同じだけ、同じ丁寧な気持ちで臨める。
その特技と時間が木にぬくもりを与える。
時間をかけただけ、
彼らの作業、つまり丁寧さが詰まっている。
決して納期が早いわけではないが
その時間も楽しんで、今彼らが育ててくれているプロダクトを心待ちにする時間は
自分自身の時間=生活にもぬくもりを与えてくれるだろう。
そんなぬくもりをロットンでも体感出来る。
クリエート太陽で作られた椅子や雑貨、そしてブランコなどの製品を1月中旬から展示、一部を販売している。
ぬくもりのある製品を自分の目と手で感じてほしい。
≪クリエート太陽≫
TEL:055-923-7917
http://www.a-taiyou.jp/03_shisetsu/taiyo.htm