開催は毎年11月の第二土曜と日曜。
この日は全国から集まった踊り子たちによって、沼津に限らず近隣市町のホテルもいっぱいになる。
平成9年から始まったよさこい東海道も今回で17回目。
今年は北は北海道からよさこいの本場高知まで全国の70チーム、約3200名の参加者があった。
最優秀賞に該当するよさこい沼津大賞には大富士with雄大グループが輝いた。
揃った踊りと笑顔で観客を巻き込み、祭りを盛り上げた。
“自分たちの街に誇りを持てるような祭りを作ろう”
本町で4代目むさしやを営む竹下功一さんは、17年前の祭りの立ち上げから関わり、昨年から務める祭り運営の責任者、よさこい東海道実施運営部会長としてこう語る。
沼津のよさこいの特徴は流し踊りにある。
仲見世、北口、上土、魚町・仲町、アーケード名店街、本町と市街地各所の交通を遮断して踊り歩く、
そんな流し踊りは全国を見ても珍しいと竹下さんは言う。
狩野川の階段堤を使った演舞場など川をバックに踊るというロケーションも珍しいそうだ。
全国から集まる踊り子たちも沼津ならではの環境を楽しんでいくという。
開催時期が遅いこともあり、全国のよさこいの踊り納めという意味合いもあるそうだ。
“沼津発信の祭りとしてオリジナルなものを作っていくそういう意識でやっています。今では全国の人たちから沼津ってすごいねって言ってもらえてます”
自分の住む街にこんな誇らしい祭りがあったとは!
では、よさこい初心者の自分はどこを見ればいいのか。
“踊りがそろっていると迫力がありますが、基本的には上手い下手ではなく楽しさが伝わればいいと思っています”
なるほど!だったら自分にも分かりそうだ。
見てるだけでは我慢ができないという方は、思い切って飛び入り参加自由の“よさこい東海道みんなで踊り隊”に参加してみるのもいいだろう。
“沿道のお客さんがすごい盛り上げてくれるから踊り子も楽しんで踊ってますよね”
そう語るのは大手町、りぐるの代表取締役、中川尚子さん。
りぐるは今年10年ぶりの出演となった高知県のよさこいチーム『ほにや』のグッズを販売したり、
日頃からよさこい好きが集まるお店として知られる。
大音量の地方車、華やかな踊り子、沿道の観衆、サポートのスタッフ各々の力が足し算となってひとつの祭りができる。どうやら難しく考える必要はないようだ。その場の雰囲気をそのまま楽しめばいい。
祭りの楽しみ方は人それぞれ。自由なスタンスが自由な空気を作る。
人と人とが沼津の街を舞台にして繋がる祭り、よさこい東海道。
晩秋の沼津の風物詩として、これからも祭りをもっと楽しみたいものだ。