遊び心を詰め込んだ陶芸作品~クラフトA~

クラフトA04

“自分っぽく作ってみたい。わたしちょっとふざけてるの”

レシピがなく同じものは作らない。
こんな感じって融液などもブレンドしていくから同じものは二度できない。
それに寒いときはやらないし、やりたくない時はやらない。

そんなLot.nにも並ぶ“クラフトA”の浜崎亜津子さんの作品は
どれも思わず手に取ってみたくなる。

クラフトA05

形が綺麗な作品にも色が美しい作品にも
いびつな形(こういうと語弊があるのかもしれないが)にも愛着が湧く。

たとえば、箸置きはお皿を作っている途中に割れた破片をみて、
手の込んだお皿だし、何かにならないかな?じゃあ足をつけて箸置きにしてみようか!
とひらめいて出来上がった。

そもそも浜崎さんが陶芸作品を作り出したのは15年前。
小さいころからものを作るのが好きだった。
土物の食器も好きで作家ものを買いたかったが高かったので自分で作ることにした。

陶芸サークルに通いろくろの使い方を習得。
そのあとは独学で作品を作るようになった。

クラフトA03

“サークルに行った時も手びねりはせずに、ろくろから。
私はろくろを習いに来たんだからろくろを教えて~って先生のおじさんを困らせましたね(笑)”

自宅を改造して窯を作り。
子どもも小さかったので最初は昼は働きながら、子どもを寝かしつけた夜や休みの日を利用して制作活動。
2年目くらいから陶芸ブームと独自のセンスは評判を呼び、下田の街で作品を売るようになった。
もっとも一番の理由は“物を作るだけだとたまってきちゃうし、お金もかかる”ということのようだが
そこには“自分の力でやりたい”という強い気持ちが見えた。

そして子どもが成人したのをきっかけに
陶芸活動だけでやっていこうと決心。
老後を考えて、自分の作れる間は作ろうと。

作品に対してのこだわりはあんまりないそう。
今日は土っぽいものを作りたいな~とか今日は磁器。
漫画チックなのもいいな。
と気分次第で作品が出来上がっていく。

クラフトA01

それが珍しく、バラエティ豊かな作品をたくさん作ってくれる。
TVで見たものとか、色の組み合わせなどがヒントになり
見たもの触れたものにインスピレーションを受け
そのままダイレクトに作品に表れてくる。

興味を持ったものや、いいなと思ったものにアレンジを加えて“自分っぽく”創りだしていく。

お皿を作る前も、作った後も、最中も常に刺激を受け作品を創りだしていく。
レシピがない創作活動は窯を開けた時がっかりする時もある。
でも浜崎さんは言う。

“決まりがないから、奥が深くておもしろい”

すべてが手作りですべてが違うから、
その浜崎さんのものづくりへの心意気と遊び心がふんだんに詰まった作品は
こっちまで面白い気分にさせてくれる。

≪クラフトA≫
下田市四丁目6-4
TEL:0558-22-2605

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。