沼津ショートムービーフェスティバルをご存じだろうか?
沼津市の持つ魅力、「ぬまづのお宝100選」を題材とした10分以内のショートムービーを募集し、市内の映画館で入賞作品の上映を行うというもの。
市制施行90周年記念事業の一環で今回が初めての試みとなる。
これは映画等の撮影場所を誘致して地域活性、文化振興を図ろうというフィルム・コミッションの一部として行われたものだ。沼津市内が撮影地となり、沼津の魅力をPRする映像やそこに行ってみたくなるような映像をテーマにプロ、アマ問わず計15作品が集まった。
入賞した11作品は会場となったシネマサンシャイン沼津にて上映された。
“上映会を文化センターや図書館でやろうという案もあったんですけど、やっぱり付加価値を付けたいと思いまして映画館でやったんです”
インタビューに答えていただいたのは沼津市観光交流課の尾和富美代さん。
今までにない形の企画だったのでどうなるのか不安だった面もあったそうだが当日は定員である150名で映画館は賑わった。
上映された11作品はどれも工夫を凝らした作品。それぞれの視点で沼津の魅力を伝えるものだ。そのなかから最優秀賞1作品、優秀賞5作品が選ばれた。
優秀賞を獲得した「トライアングル」を制作した加藤悠人さんは大学時代に趣味で映像を制作、1年前に仕事の関係で沼津に来た。外から見た沼津をテーマに初めて沼津を訪れた人がどんなところに魅力を感じるかを作品にした。
同じく優秀賞の「御成橋物語」を制作したのは沼津プロレス代表の高橋裕一郎さん。ひとりの女性が沼津の街によって元気をもらい、成長していくというストーリー性を持たせた作品によって沼津の良さを知ってほしかったと高橋さんは言う。
最優秀賞は山本広気さん(NUPURI FILMS)。普段より映像制作の仕事を手掛ける山本さん。沼津で生まれ育った山本さんは今回のショートムービーフェスティバルをチャンスだと思ったそうだ。沼津の海、山や川、街など約40カ所を丁寧に映し出した作品。そこに注ぎ込まれた時間と情熱は圧倒的である。
審査委員長を務めた松竹チーフプロデューサーの石塚慶生さんの評によれば断トツの出来だったとのことだ。
“今まで沼津に住んでいてやっと恩返しができました”
山本さんからは最優秀賞の喜びと共に感謝の言葉がでる。
今回入賞した11作品はすべてYouTubeで観ることができる。
画面に映る沼津の自然や街並み、沼津で暮らす人々はもちろん、映像を撮っている側の個性も楽しんでほしい。
どんな想いをもって映像を撮影しているのか、そんなことを考えながら観ていただきたい。
撮影者の想いと共に沼津の魅力を再発見できるに違いない。
入賞作品は下記URLから見る事ができる。
http://www.youtube.com/user/numazucity/featured
photo by chiye kawakami