先週、沼津西浦特産の寿太郎みかんを使ったワインの発表会がクレマチスの丘のレストランで行われた。
このワインはJAなんすんが開発し平成13年から商品化され、13年間親しまれている。
実は3年前からマイナーチェンジを繰り返している。
甘さの調整をするため通常の寿太郎みかんと比べ貯蔵する期間を短くするなどニーズにあった味になるようにしている。
そして今年も味を整え新作のお披露目となった。
今年からは、今までの寿太郎みかんワインに加え、スパークリングが登場。
飲み手の好みを聞き1年かけて開発された。
すっきりと辛口。炭酸によってさわやかな柑橘の香りが料理にあう。
日本料理 tessennのひと皿とスパークリングワインで季節を愉しむ。
JAなんすんの特産の素材をふんだんに使った料理。
現在は、プチヴェールが旬である事が料理からも知れた。
このワインを企画したのは、営農生活部特販課のみなさん。
寿太郎みかんは2月~3月しか食べられない貴重なもの。
このワインにする事で一年間楽しめ、そして生のみかんの知名度もさらにあげられ、果樹の生産者に還元ができたらと商品企画の経緯を教えて頂いた。
寿太郎みかんは、西浦の山田寿太郎さんの果樹園で昭和50年に発見され、その優秀さが認められ昭和59年7月に農林水産省の登録品種となった。
そして地域一丸となってこの寿太郎みかんを中心とし日本一の高品質みかん産地を目指した。
寿太郎みかんは西浦地区にとって農業に明るい兆しを作った。
そんな想いが詰まったこのワイン。
その地域の物語がより伝わるように
今年からデザインもリニューアルされた。
寿のロゴが光り、おめでたい席に重宝しそうだ。
「ワンランク上の上質な時間を楽しんでもらえるようにデザインしました」
デザイナーの大蔵さんはそう笑顔で語られた。
大蔵さんは沼津西高校芸術科の生徒のみなさんの作品をJAなんすんの商品にするコーディネートをしたりと、地域をデザインの力で盛り上げている一人だ。
このワインができた背景の物語を聞きながら食事は進む。
メインに旬野菜とあしたか牛のしゃぶしゃぶ。
肉と野菜の旨みをワインと一緒に。
この組み合わせにもスパークリングワインは合う。
駿河湾に反射した太陽が燦々と降りそそぐ西浦のみかん畑、そこで寿太郎みかんの収穫を喜ぶ笑顔を思い浮かべワインを味わうのがおすすめだ。