静岡県東部ではよく目にする“丹那牛乳”。
鮮度にこだわった地元の牛乳。
この牛乳で育った人も少なくない。
その丹那牛乳の本拠地は丹那盆地にある。
生産者から集められた牛乳を殺菌する工場や乳製品の加工場、
その隣には酪農王国オラッチェもある。
ここでは乳製品を使用した商品を買うことができたり
動物たちと触れ合うことができる。
実は牧場だけでなくビール工房も持っているのだ。
そもそもビールを作ろうと思ったのには理由があった。
“水がいいから”
そう断言するのは酪農王国株式会社の西村さん。
このビールは酪農王国敷地内にある
大深度300mの深井戸から汲み上げた富士箱根山系の天然水を使用している。
モルト、ホップ、酵母はチェコ・ドイツ産をはじめとするオーガニック原料を厳選。
伊豆・丹那の恵まれた水をベースとした「美味しさ」と「安全」にとことんこだわったビールなのだ。
さらに地元で栽培された大麦も一部のビールで使う。
この大麦、牛たちの餌となるトウモロコシ畑の跡地に植えられる。
交互に作物を植えることで畑が空くこともなく効率がよい。
年間4~5トンほど収穫される。
そしてビールに加工する。
実はこの大麦は海外産に比べコストがかかる。
だが少しでも地元の農産物を使うことによって地域に還元できるようにしている。
丹那盆地はもともとやせた土地で何をやってもダメだった。
そうした中で、地域として酪農に力を入れ、たい肥を土に還元する事を続ける。
次第に丹那の地は循環系が出来上がっていった。
土が良くなり、根菜類を中心とした農産物が美味しく出来上がる地となる。
“循環”がキーワードになる丹那。
この盆地にはやさしい風がふき、農と共に生き、農を活かす人々がいる。
三鷹にあるジブリ美術館で販売される「風の谷のビール」はオラッチェでつくられる。
ジブリがこの地のビールを選んだのには味と共にここで生きる人々の想いにも共感したのかもしれない。
安心、安全、そして地元をたっぷりと使ったビールは
沼津自慢フェスタ2013でもセールタウン沼津ビールとしても登場する。
ビール工房のマイスターこだわりの自信作を堪能してもらいたい。
酪農王国 オラッチェ
9:00~17:00(季節により変動する場合が有ります)
入場無料 / 年中無休 / 駐車場無料 / 場内バリアフリー
〒419-0105 静岡県田方郡函南町丹那349-1
TEL. 055-974-4192